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【愛知】

名古屋のSL実験走行 観覧場所を設置

試乗会で名古屋貨物ターミナル駅に到着し黒煙と白煙を上げるSL=名古屋市中川区で

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 名古屋の街中を十六、十七の両日、蒸気機関車(SL)が走る。名古屋市があおなみ線での定期運行を目指し、実施する実験走行で、試乗できるのは事前募集の当選者千二百人のみ。市は沿線に二日間で五万人程度の見物客が来ると見込んでおり、混乱を避けるため観覧場所を二カ所設ける。

 JR西日本が北陸線で「北びわこ号」として季節運行しているC56形160号機を借り、名古屋駅から名古屋貨物ターミナル駅を結ぶ五キロの区間を走る。車両は十一日に客車三両とともに名古屋に到着し、十四日までにメンテナンスや練習走行を終えた。

 当日のダイヤは二日間とも、名古屋駅発が午前九時五十分、同十一時三十七分、午後一時二十二分の三本。市は試乗の事前募集に定員の百倍の十二万人から応募があったことを踏まえ、ささしまライブ24地区と近鉄黄金駅付近の九重地区に観覧場所を設ける。ささしま会場では鉄道グッズを販売するほか、ご当地アイドル「OS☆U」のステージなどがある。

 実験走行は「名古屋にSLを走らせ、鉄道の聖地にしたい」という河村たかし市長が発案し、排煙などの運行面の課題や集客力を検証する。二日間の事業費は四千万円。

 (鈴木龍司)

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◆JR東海社長「煙の問題ある」

 JR東海の山田佳臣社長は十四日の定例会見で、名古屋市があおなみ線で蒸気機関車(SL)を走らせることに、懸念材料として「煙の問題がある」と指摘した。

 山田社長は、現在はJR東海はSLの技術を継承していないとして「協力を申し込まれても提供できる人材も物もない」と説明。その上で、SLが吐き出す煙について「『洗濯物が黒くなりますよ』とか、住民の了解を得るのは至難の業だったのでは。山の中ならまだしも、住宅街を走らせるのはかなりの苦労があっただろう」と話した。

 また、名古屋市の河村たかし市長が笹島地区にSLを集めて展示する構想を持っていることに「うちはリニア・鉄道館があるので、それで精いっぱい。そちらに専念させていただく」と、協力する考えがないことを明らかにした。

 

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