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シンガポール政府の移民増に抗議集会2月17日 4時53分
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日本より少子化が深刻なシンガポールで、政府が労働力不足を補うため移民をさらに増やす方針を示したことに対して異例の抗議集会が開かれました。
この集会はシンガポールのNGOがフェイスブックなどを通じて呼びかけ、中心部の広場には16日午後、主催者側の発表でおよそ4000人が集まりました。
シンガポールではおととしの出生率が1.20と、1.39の日本より低く、少子化が深刻化しています。
政府は移民を積極的に受け入れ、すでに人口の4割近くを占めていますが、少子化に伴う労働力不足を補うため、先月、受け入れる移民をさらに増やす方針を示しました。
これに伴って、人口は2030年までに最大で現在の1.3倍の690万人になる見通しです。
集会では、市民の代表が次々に演説し、「移民の受け入れによって不動産価格や教育費が高騰し、公共交通機関や病院のサービスは低下している」などと不満を訴えたうえで、「これ以上の受け入れは国民の生活を圧迫するだけだ」と述べて、反対の声を上げました。参加者は、「これから100万人以上の移民を受け入れるなんて、信じられません」とか、「国民に相談もせずに勝手に決める政府のやり方に怒っています」などと話していました。
一党支配が続き政治活動が制限されてきたシンガポールで政府に対する抗議集会が開かれるのは異例です。
主催者側は、今後も活動を続けるとしており、政府がどう対応するのか注目されています。
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