機動戦艦ナデシコ 劇場版after 第1章・復活の時

第4話

<西暦2211年>

【イネスの病院兼研究所・シュミレーター室】

次の日、アキトはシュミレーター室に来ていた。そこには昨日紹介のあったトモヨシともう一人見知らぬ女性がいた。

「こんにちは。トモヨシさん。今日はよろしくお願いします。」

「あ・アキトさん。こちらこそ。」

「所でトモヨシさん。そちらの方は?」

「あ・やっぱり解りませんか。昨日僕と一緒にいたヒトミ、ユウキ・ヒトミですよ。」

「え!?。だって髪の色や気配が全然違いますよ。」

長いこと五感の無かったアキトは気配で人の区別する癖がついていた。

「実は彼女、多重人格者なんですよ。昨日は陽気で明るい人格でしたけど、今日は無口でシリアスな人格が出てきてます。また人格が変わるとナノマシンの影響で髪の色が変わるらしいんですよ。」

「へえ〜。」

「私が確認しているだけでも、4人格あります。ただ、あの感じのときは容赦ありませんので注意してくださいね。そうそう、νブラックサレナの方はインプットしておきましたので。」

「ありがとうございます。」

「では、早速始めましょうか。」

そう言って準備するトモヨシだった。

「最初はヒトミとです。戦闘場所は火星宙域です。」

「了解。」

「お手柔らかに。」

『READY GO』



【シュミレーター内】

「くっ。強い。」

始まって3分、アキトはヒトミの連続攻撃に押されていた。

「けど、まだまだ。」

グラビティライフルを連射しなが間合いを取るアキト。

しかしそれをグラビティソードで弾きつつνエステバリス・TypeAは間合いを詰める。

アキトはイミディエットナイフで応戦しようとするが、あまりの速さで防御しきれない。

「しまった!」

「聖花円舞剣」

ヒトミの攻撃をアキトは回避できずに直撃を受けた。

ドォォォォォーン!!

『GAME OVER』



【アキトの部屋】

「こ・ここは。」

アキトはベットから起きようとしていた。

「あ・アキトさん。気がつきましたか?」

「お・おれは一体・・・」

「ヒトミのやつが手加減無しで攻撃を繰り出して、アキトさんはシュミレーター内で気絶してしまったんですよ。」

「そうか。それにしてもヒトミさん強いですね。」

「いやアキトさんも動きは良かったと思いますよ。ただ、五感が戻って日が経っていない為か機体のGに絶えられていませんね。瞬間的に10Gがかかって居ましたらね。明日までにシュミレーターの慣性制御システムを現在の仕様と交換しておきますね。多分体への負担はアキトさんのいた時代の10分の1程度で済みますのでもっと楽に反応が出来るはずです。」

「どうもすみません。」

「いやいや。そんなこと無いですよ。明日は私がお相手しますので。そうそう、今日はもう休んでくださいね。あまりアキトさんに無理されると先生に叱られますので。」

そう言うとアキトに今日のシュミレーター結果を渡してトモヨシは部屋を出ていった。

「う〜ん。ホントに対G耐久度がかなり落ちてるな。それで気絶したのか。これはトレーニングしなおさないと駄目だな。」

アキトはおもむろにベットから起きあがり、トレーニング室に消えていった。



【研究室】

アキトの部屋を出た後、トモヨシは研究室に戻ってきた。

そこにはイネスがお茶をしていた。

「お疲れ様。トモヨシ君。どう一杯?」

「あ・いただきます。」

「で、アキト君の様子はどうだった?」

「さすが隊長ですよ。もう目を覚ましましたよ。今ごろはきっとトレーニング室じゃないですかね。」

「そう。やっぱり感覚が戻った後にいきなりサレナのGはキツかったかしらね。」

「まあ10年前の慣性制御システムだと殺人的なGでしたからね。だから五感の無かった隊長しか乗れなかったんじゃないっすか。」

「そうね。けど今じゃあなた達はあれ以上のスペックを乗りこなしてるじゃないのよ。」

「そうは言っても、10年前に比べると今は10分の1のGで済みますからね。」

「それはそうと明日はトモヨシ君が相手をするんでしょ。一体どのTypeで挑むの?」

「そうですね。TypeDで行きますよ。隊長には悪いっすけど。」

「確かTypeDってビット装備型の奴よね。今のアキト君には荷が重いんじゃないの。」

「まあ今までのお返しって事で♪こういう事でも無いと隊長には勝てませんから。多分ヒトミも同じ思いだったんじゃないですかね。容赦無かったっすから。」

「ふ・ふ・ふ。それもそうね。あそこでの訓練は大変だったんでしょ。」

「ええ。ホント思い出したくも無いですよ。」

「まあアキト君が慣れるまでね。慣れたらどうなるか解らないわよ。」

「まあ頑張ります。お茶ご馳走様でした。」

そう言うとトモヨシはデスクに向かって明日の準備を始めた。









話末後書き

う〜ん。戦闘シーンは難しいです。なかなか上手く書けません。

νエステバリスは武装を換装するタイプです。

Aが近距離、Bが中距離、Cが遠距離、Dがビット装備型です。

でオリキャラの紹介。

ユウキ・ヒトミ。出身地・木星で2186年生まれ。家族構成は母と弟1人。性格は多重人格。

明るく活発的・無口で真面目・弱気で泣き虫・インテリで説明好き等がある。

趣味は同人誌作成と音楽鑑賞。もちろんIFSを付けていて、さらにC級ジャンパーでもある。

次回はこの2人とアキト達の関係が明らかに!


グラニットから

アキト、ボコボコにされてるよ。

弱っちぃ、アキトってしばらくぶりで見たな・・・。

νエステバリスの武装換装には感心しました。

確かにエステと言ったら状況に応じたフレームを装備して出撃ってのがエステバリスの魅力ですしね。


次回はこの二人との関係が明らかに・・・?

あとがきに興味深い事がありますね・・・・。これは次回も見逃せません・・・・。

 

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