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【スポーツ】

サントリーが全勝日本一に王手

2013年2月17日 紙面から

サントリー−パナソニック 後半23分、サントリーWTB村田がパナソニックFB田辺のタックルを受けながらトライ=秩父宮ラグビー場で(大友信彦撮影)

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◇ラグビー日本選手権<準決勝>

 第50回日本選手権は16日、東京・秩父宮などで準決勝2試合を行い、トップリーグとの2冠を目指すサントリーはパナソニックを26−13で破り、3年連続6度目の優勝に大きく前進した。もう1試合は、神戸製鋼が東芝の猛追を31−29で振り切り、トップリーグが発足した2003年度以来9年ぶりの決勝進出を決めた。決勝は24日に東京・国立競技場で行われる。サントリーと神戸製鋼が日本選手権決勝で戦うのは11年ぶり。

 苦しい時間、不測の事態。そんなときにこそ、真の王者は力を出す。風速10メートルの強風下でサントリーは風下を選択。風上のパナソニックには2分、17分とPGを決められ0−6とリードを許す。さらに、開始12分でロック真壁主将が負傷退場。

 「だけど、畠山を中心に、グラウンドの15人がしっかりまとまってくれた」と大久保直弥監督。主将代行になった畠山も「普段から主将や各部門リーダーがいなくなった場合を想定して話し合っていたので、動揺はなかった」と言い切った。

 チームの成熟が、若手の躍動を呼んだ。前半20分、3年目のナンバー8西川が相手3人のタックルを突き抜けトライ。CTBニコラスのゴールで逆転して折り返すと、後半23分には2年目のWTB村田が、自陣から圧巻の60メートル独走トライで勝負を決めた。

 2人とも、大久保監督に連日朝6時からのウエート練習、フィットネス練習を課せられた若手育成グループから抜てきされ、プレーオフからレギュラーに定着した。「主将がいなくなっても、やることは変わらない」と村田が言えば、西川は「誰が入っても同じことをできるのがサントリー」と胸を張る。戦法を単純化して、個々のプレーをより強く激しくする明確な方針が、連覇を続けながら若手も育成する難業を可能にした。

 「今年のテーマは昨年の自分たちを超えること。まだ超えてないから、最後の試合で超えて欲しい」と大久保監督。決勝までの1週間も、王者は進化に挑み続ける。 (大友信彦)

 

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