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【コラム 撃戦記】

歴史あるレスリングがリオで最後にならないことを祈る

2013年2月17日

 レスリング界に衝撃が走った。一連の五輪除外騒動。五輪での歴史もあり、日本も女子が大活躍、競技人口が増え始めた中での出来事だけに残念だ。

 レスリングは多くの国では柔道や空手、テコンドー、ムエタイ、武術太極拳などと一緒に「マーシャルアーツ(格闘技全般)」としてひとくくりにされているが、国際レスリング連盟には、絶対に五輪種目から外れることはないという安心感があったことは否めない。

 日本レスリング協会の福田富昭会長は、レスリング以外の格闘技の五輪参加に意欲を見せていた。2009年10月、日本オリンピック委員会未加盟の格闘技に呼びかけて日本格闘技連盟を発足させた。試合ルールの相違で統合が難しい空手も、福田会長は大会会場に足を運んで観戦、「国際オリンピック委員会(IOC)から空手をまとめるように言われた」と話していた。空手はかつて五輪の有力候補に何度か挙がり、愛好者も多く、海外での普及率も高い。東京五輪の誘致に成功すれば、開催国の特典で採用の可能性はある。

 レスリングは五輪実施残り1枠を7競技と争う。皮肉にも空手と競合種目になった。期待は古代ローマ時代から五輪の中核競技だったという歴史だ。2016年のリオが最後にならないことを祈りたい。 (格闘技評論家)

 

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