【金成隆一】大阪府教委は15日、体罰を理由に5教諭を懲戒処分とした、と発表した。5教諭にはいずれも過去に体罰歴があったという。府教委による体罰での懲戒処分者は今年度17人で、2003年度以降の10年間で最多となった。また、体罰とは別に2教諭を懲戒免職処分とした。
男子生徒(13)の頭や顔をたたくなどした府立生野聴覚支援学校の男性教諭(43)は停職3カ月に、女性教諭(60)は減給4カ月の懲戒処分にした。2人は昨年12月、同級生をからかったとして生徒を呼び出し、男性教諭は生徒の顔や頭を9回たたくなどし、逃げようとした生徒を蹴った。生徒は鼻血や眼球出血などのけが。女性教諭は同僚の体罰を止めず、自らも頭を2回たたいた。男性教諭は当初、上司に体罰の回数を少なく申告していた。
他に、部活動中に練習に不満を言った男子部員の顔をたたき、あごの骨にひびが入るけがを負わせたとして八尾市立中の男性教諭(28)を減給2カ月▽授業中に指示に従わなかったとして生徒を引き倒し、背中を蹴ったなどとして門真市立中の男性教諭(43)を減給6カ月▽部活動中に指示を破ったとして男子部員の顔を10〜12回たたくなどした府立高校の男性教諭(53)を減給6カ月とした。