【モスクワ=山川一基】国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は15日、主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議前にロシアのプーチン大統領と会談し、円安を実質的に容認する発言をした。
ラガルド氏は、円安ユーロ高が急速に進んでいることについて「欧州が良い政策をとり、日本が金融緩和を進めた結果だ。いずれも歓迎される政策で、(円もユーロも)適正な通貨の価値からは逸脱していない」と指摘した。そのうえで「通貨戦争というのは大げさだ」と述べた。
この発言が伝わり、15日のニューヨーク外国為替市場では円が売られて円安に振れ、前日まで進んでいた円高の流れに歯止めがかかった。午後5時(日本時間16日午前7時)時点で、対ドルは前日同時刻から63銭円安ドル高の1ドル=93円42〜52銭、対ユーロは同82銭円安ユーロ高の1ユーロ=124円86〜96銭となった。