06 初めての街 パート1
「わぁ……!!」
今私たちはアルバスト王国の北の端に位置する港町ケルスドという来ているのです。主な目的は必要品の買い出しなのです。ちなみに私が売られていたディルガ帝国は色々と危険なのらしいのです。だから、早く海域から出る必要があったのです。って、ルイさんが言ってました。下りたのは、ゆー君と要さん、船長さんとラウラさん、ギルさんなのです。後の人は夜になったら下りてくるらしいのです。……それにしても凄いのですよ!屋台が道に一杯並んでいて、踊り子のお姉さんや船の上からお花を撒いている人、皆さん笑顔で楽しそうなのです。
「しーちゃん、口開いてるよ」
「凄いのです!賑やかなのです!人がいっぱいなのです!」
「今は収穫祭の時期だからな」
「収穫祭?」
「様は海の神様に1年間守ってくれてありがとう、今年もよろしくってお願いする祭りだな」
「そーなのですか!、あ、村でやってた感謝祭の様な物でしょうか?」
「そうじゃないか、多分」
ほう、新しい事をまた教えてもらったのです。
「楽しんでるかー?紫苑ー」
「あ、船長さん!」
うっ!さっき別れたばかりなのにもう凄いお酒の匂いがするのです……。
「船長、酒臭いです。飲むの早すぎるでしょう」
明らかに顔をしかめたゆー君。
「お前も飲むかー?」
「飲みませんよ、ほらどっかその辺でナンパでもしてきたらどうです?」
「えー」
「見つけた」
あ、要さんなのです。むむ、何か黒いものが見えるのですよ!?
「リュウ、何やってるの?」
「あ、かなめって怖っ!!」
「仕事しようか、そんだけ元気なら多少無理させてもいいよね」
「ちょっ、おまっ、うわああああ」
にっこり笑顔でそのまま船長さんをひっぱって行ったのです……。
「船長、御愁傷様です」
ええ!ゆー君!酷いのです!合掌はダメなのですよ!まだ船長さんは生きてるのです!
「いや、しーちゃん、それも結構酷い」
はぅ!?また声に出てたのですか!?
「おぉ〜すごいのです!ゆー君、ラウラさん、お洋服がいっぱいなのですよ!」
「ああ」
「気に入ったのあったら言ってね」
「了解なのです!」
見渡す限りお洋服屋さんなのです!ピンクに水色に黄色、カラフルなお洋服がいっぱいあるのです。
はい。私たちは今服飾品通りに来ているのです。えっと流石にいつまでもゆー君の服を着ているわけにもいかないということで買いに来たのです。……目移りしてしまいますね、みんな可愛いのです。
「いいのあったか?」
「うーん、みんな可愛いのです……」
「好きなのないの?」
「お洋服って今まであんまり持ってなかったのでよくわからないのです」
村での服はお兄ちゃんがくれたのか誰かの古着しか着た事なかったですし……うーん、迷うというよりどんなのがいいのでしょう?
「どれがいいのか、分からないのです」
「うーん、あんまり可愛くないの買ってくと要さんのお叱り受けそうだしね、どうする?」
「オレらが選ぶか?でもな……」
おお。
「それがいいのです!」
「え?」
「ゆー君とラウラさんが選んでくれたの着るのです!」
「それでいいの?」
「はいなのです!」
だって、私が自分で選んでいたらきっとすんごく時間がかかってしまうのです。迷惑なのです。
「じゃあ、取り敢えずあそこ入ってみよう」
「そうだな」
ラウラさんが指差したお店は……
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