03 船での生活を紹介するのです!パート1
この船に来て一週間が経ちましたです。大分、この船にも慣れてきたのです。
私がお世話になっているのは、ゆー君の部屋なのです。初めは要さんのお部屋になる予定だったのですが……何故、お部屋が爆発したのでしょう?要さんは慣れている様子でしたけど……危険だ、という事で次の日からゆー君のお部屋にお世話になっているのです。
「おはようございますなのです!」
「ああ、おはよう」
挨拶を返してくれるのは、ギルバートさん通称ギルさんなのです。コックさん兼幹部なギルさんは金髪に碧眼の綺麗なお兄さんです。あまり口数の多いわけではないのですが、とっても優しいのですよ!なんというか、口べたなのではなくてマイペースさんなので人のお話の途中で眠ってしまったりぼんやりしている事が多いだけなのです。
「手伝うのです!」
「ん、じゃあはい」
「むぐっ!?……美味しいのです!」
「そうか」
はい、毎日お手伝いをしに調理場に行くのですが大抵お手伝いをさせてもらえません。ほとんどが味見だけなのです。私だって村でやっていたからお料理できるのですよ!
「味見は大事。それに危ない」
「ふえ」
「声に出てる」
ふっと笑うギルさん、綺麗なのですよ。って違います!また声に出てたですか!?
「うう〜」
ショックなのです。私の頭の中は皆さんにだだ漏れなのです……。
「あ、そうだ。じゃあ、仕事あげる」
「!本当なのですか!?」
お皿洗いとかでしょうか?あ、でも片付けながらお料理しているので常に綺麗なのです。お皿運び、ですかね?
「船長と他の幹部、起こすか呼んできて。時間だから」
ああ、それなのですね!
「了解したのです!」
さっそく行くのです!久しぶりのお仕事なのです!
「お、嬢ちゃん。走ってどうしたってんだ?」
「珍しいな、一人か?」
通路をちょっと駆け足で歩いていると、船員の皆さんが話しかけてきたくれたのです。
「お仕事なのですよ!皆さんにご飯の時間をお知らせするのです!」
「おお、そうか。気をつけろよ」
「コケんじゃねえぞ」
「はいなのです!」
皆さん、優しい方々ばかりなのです!
まずは一番遠い航海室に来たのです。
「失礼するのです。ルイさん、ご飯なのですよー!」
「……紫苑か。もうそんな時間か」
「はいなのです!ルイさんも移動するのです!」
「わかった」
ルイさんはこの船の航海士さんなのです。真っ黒なさらさらの髪に同じ色のビー玉みたいな瞳のイケメンさんなのです。……この船には美形さん多いのです。それに幹部の皆さんは明らかに他の船員さんよりも若いのです。船長さんですらまだ25歳くらいだと思うのです。何故なのでしょう?
「紫苑、行かないのか?」
「あ、まだお仕事に途中なのでした!」
「はりきって転けるなよ」
「う〜皆さん同じ事言うのです〜。私そんなに子供じゃないのですよ?」
「実際よく転けるだろ、運んでやるか?」
くっく、とのどの奥で笑いながら言うルイさん。それは船が揺れるからなのです!とは言えないのです。あんまり言うとルイさんは意地悪な顔になってしまうのです。ゆー君がまだ甘い!って言っていたのですが充分意地悪なのですよ……。
「ほら、まだ呼ぶ奴の残ってるんだろ」
「そうなのです!」
また忘れる所でした!
「では、行ってくるのです!」
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