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　侍指揮官が３連覇へ向け、満足のいく形でキャンプ初日を終えた。ＷＢＣ日本代表の山本監督は練習終了後、笑顔とともに「選手たちは気持ちよく動いていた。みんな技術的にも素晴らしいものを持っているし、個人がそれぞれ持ち味を発揮してくれればいいと思っている。こちらから教えることはない」とコメント。スタートから軽快な動きを見せた代表候補選手たちに感服の表情を浮かべ、賛辞を送っていた。

　この日の宮崎は朝からあいにくの雨模様だった。チームは午前中、木の花ドームでの室内練習を強いられたものの昼過ぎから天気が回復。野手陣がサンマリンスタジアムへ移動し、シートノックを行った。そうした中、指揮官も選手たちに負けじと木の花ドーム内のブルペン、そしてサンマリンスタジアムと精力的に動き回り、全選手の動きをくまなくチェック。「これから（代表候補の）３３人を（本大会最終メンバーの）２８人に絞らなければならないのは頭が痛いが、いまは横一線。私は分け隔てなく見る」と口にした言葉にウソはなかった。

　侍ジャパンの応援のため、宮崎県総合運動公園に集まったファンはＮＰＢ（日本野球機構）側の発表によると８５００人。２００９年の第２回ＷＢＣを前に行われた侍ジャパンの宮崎合宿初日に同所で約４万人ものファンが集まっただけに比較すれば、その差は歴然で余りにもさびしい数字だ。スタンドからの「山本監督！」「コージさん！」といった声援も残念ながら数えるほどしかなかったが、それでも指揮官は「あたたかい声援がうれしかった」と前向き。何事にもポジティブな考えを持つ山本監督の手腕に大きな期待がかかっている。