記者会見の冒頭、頭を下げる全日本柔道連盟の小野沢弘史専務理事(中央)と村上清事務局長=30日午前、東京都文京区の講道館、仙波理撮影 |
柔道女子日本代表の園田隆二監督(39)らが暴力やパワーハラスメントに当たる行為をしていたとして、ロンドン五輪メダリストを含む国内トップの女子15選手から日本オリンピック委員会(JOC)に告発された問題で、全日本柔道連盟は30日午前、東京都内で会見を開き、小野沢弘史専務理事が「園田監督と、もう一人の男性コーチが事実と認めた」と明かした。
小野沢専務理事によると、昨年9月下旬に、園田監督が合宿中に選手を殴ったり、蹴ったり、棒でこづいたりしたとの情報がもたらされた。全柔連が調査し、園田監督も事実を認めたため、11月10日までに始末書を提出させた。その後、12月にJOCから「選手15人の連名による文書が届いた」と連絡があり、改めて調査。監督の暴力事案は2010年8月〜2012年2月の5件にのぼり、今月19日に園田監督を文書による戒告処分とした。全柔連はこれまで、処分を公表してこなかった。
15人の氏名については、小野沢専務理事は「JOCは名前を伏せており、選手の将来もある。調べるつもりはない」と公にしなかった。また、女子代表の指導陣の入れ替えについて、「監督は深く反省しており、現時点では考えていない」との方針を示した。