Flower Arrangement on Woman

フォトグラファー永瀬沙世がBouquet”ブケ－”[米田有希/岡本典子/桑原佳代]のために
撮り下ろした写真展『A TREE』が、渋谷のNidi Galleryで開催された。

モデルは米田有希を“花器に見たてて花を生ける”という斬新な発想で見る人を魅了し、大盛況のうちに幕を閉じた『A TREE』。 Nidi Galleryの扉を開けると、ミニガーデンがお出迎え。ドライフラワーのカーテンに、足元にはまっすぐ上に伸びた木々たち。



それを抜けると、真っ白な空間に永瀬沙世色に色づいた世界が広がる。 作品の大きさは手のひらサイズから等身大の大判サイズまで。大小関係なく、一目見ると作品にふわっと包み込まれて中に入りこんでしまう感覚を覚える。 米田有希と花々が見せる美しい表情を、永瀬沙世が切り撮る。 四季をイメージして生けられた花々。まさに花と一体になった米田有希がやわらかな光や強い光に包まれ、様々な表情を浮かべている。 ディスプレイでもギャラリー内の光が生かされ、窓から入る光や天井から降り注ぐライトが彼女の作品に立体感を与える。 部屋の一番奥に飾られている作品を見ると、まるで部屋の天井に太陽が浮かんでいるかのような錯覚に陥った。



さりげなく中央の床に展示された3コマの作品もキラキラとした存在感を出しており、見る者を飽きさせない。 永瀬沙世ワールドは、観る者の心をあたたかく包んだ。 最終日に訪ねると、この展示に携わったフローリストの岡本さんとモデルの米田さんがいらっしゃった。岡本さんは、「プランを聞いたときからドキドキが止まらなかったが、実際に出来上がった作品は想像以上でした。沙世さんと有希さんにしか創り出せない作品です。」と語る。