UBSにはごみ、S&PにはAAAの商品でシティ損失14億円
2月14日(ブルームバーグ):米銀シティグループは、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が「AAA」に格付けしていた債務担保証券(CDO)への投資によってわずか6カ月の間に1500万ドル(約14億円)を失った。
スイスの銀行UBSが引き受けた資産担保証券を基にしたメザニン仕組み商品「バーティカルABS2007ー1」は、米司法省が4日にS&Pと親会社のマグロウヒルを相手取って起こした訴訟で取り上げられた商品の一つ。UBSの社内電子メールによれば、従業員らは同行がCDOを販売していた時期にそれらを「ごみ」と呼んでいた。カール・レビン上院議員(民主、ミシガン州)が2010年4月の議会小委員会の公聴会で述べている。
連邦政府の預金保険の対象であるシティグループのシティバンク部門は、S&Pの格付けを判断材料にして問題のCDOの中で最も安全とされた部分を購入したと、司法省は指摘している。このCDOは07年10月19日にデフォルト(債務不履行)し、シティは投資した全額を失った。
米政府は、S&Pが住宅ローン証券化での格付け業務を失いたくないために意図的にリスクを低く評価したとして訴えている。連邦預金保険の対象金融機関が被った損失から計算すると、S&Pは50億ドル以上の支払いを求められる可能性がある。
原題:Citigroup Lost $15 Million With UBS’s ‘Crap’ CDO Blessedby S&P(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Mary Childs mchilds5@bloomberg.net
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更新日時: 2013/02/15 14:16 JST