時事解説

2013年02月12日号

【クローズアップ】
弁護士法人ユニヴァーサル法律事務所代表、森田哲治弁護士、鷲見一雄の解説


●鎌倉九郎氏
 本紙「司法の広場」への鎌倉九郎氏の「弁護士自治権を問う」投稿が弁護士業界や関係者の注目を集めてきた。投稿欄を設けている本紙としては誠に喜ばしい限りである。
 その鎌倉氏が5日号「カネに追われる弁護士」、6日号「弁護士法人ユニヴァーサル法律事務所の破産手続開始」、7日号「弁護士法人ユニヴァーサル法律事務所の破産手続開始?」という見出しで取り上げている「弁護士法人ユニヴァーサル法律事務所」が話題を呼んでいる。破産管財人は鶴巻暁弁護士(上条・鶴巻法律事務所)とか。

●弁護士法人
「弁護士法人」は弁護士を社員とする弁護士業務をおこなう法人。

 大阪弁護士会の105法人が最多で、東京弁護士会に97、第一東京弁護士会に53、愛知県弁護士会51、第二東京弁護士会に42、福岡県弁護士会27、埼玉弁護士会22など単位弁護士会にも1〜19法人がある。
 弁護士法人の社員は弁護士でなければならず、原則全社員が業務を執行し弁護士法人を代表する。弁護士法人といっても、弁護士1—2名が多い。「弁護士法人ユニヴァーサル法律事務所」は3名が在籍していたこともあったが、今は2名。社員は森田哲治弁護士。

●森田哲治弁護士
 森田哲治弁護士は1958年9月生、88年一橋大法学部卒、89年 司法試験合格、92年司法修習終了(44期)、1992年 弁護士登録 、同年飯野法律事務所勤務、95年、森田法律事務所設立、2000年ユニヴァーサル法律事務所設立、08年法人化し、弁護士法人ユニヴァーサル法律事務所設立した。兵庫県出身。
●鷲見一雄の解説
 森田哲治弁護士は最近までは44期の成功者だと思っていた。スポーツブックメーカー投資詐欺のスピーシーに関係しているという噂が出た時は吃驚した。
 街の不動産の世界では弁護士法人ユニヴァーサル法律事務所は関心が高い。私に国策無罪など止めにしてユニヴァーサル法律事務所を書いた方が関心を呼ぶーなどと忠告してくれる人もいるほどだ。

「司法ジャーナル」は日弁連、東京三会、大阪弁護士会など単位弁護士会、弁護士法人法律事務所、法律事務所、弁護士を報道・解説の対象と考えている。

 弁護士及び弁護士会の自治権には「独善に陥って不統一にならない」という制度的保障が欠けている。監視機関が存在しないのである。そこに鎌倉氏の指摘する「弁護士のための弁護士による自治権」となっている実情があるというわけだ。

 本紙は「弁護士」は職業であり、批評の対象、自治権の遂行を適正にすべきだ、という考え方。裁判官、検察官も同様であることはいうまでもない。
 そもそも、当事者主義とは攻防する双方、判断する裁判官も評価、批判の対象という見解。法曹3者たけの司法ではないからだ。
 司法改革で3万4000人体制となった弁護士業界、「比較、選別される時代だ」、本紙は本紙なりの視点で捉えた弁護士会及び弁護士の実情を報道・解説したいと考えている。

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