例えるならば、ライフル銃を射撃目標に向けてスコープを覗き照準を合わせて引き金には指をかけていない状態が、ロックオンの段階である。あとは引き金に指をかけて引き金を引けば銃弾がライフルから発射されるわけである。
今回の中国海軍フリゲートによるFCR照射事案は、第1段階のナロービームによるロックオンであり、いまだにミサイルや艦砲発射段階ではなく危険とは言えないものの、ミサイルの発射ボタンを押せば、自衛隊「ゆうだち」めがけてミサイルが発射されるのである(もっとも「連雲港」と「ゆうだち」は3キロメートルしか離れていなかったため、ミサイル攻撃は考えられないのであるが)。
攻撃兵器発射の一歩手前の手順を実行したこのような行動は、極めて露骨に敵対意思を示す行為と見なせる。
軍艦は国家そのもの
いかなる国家の軍艦といえども、その国家を代表する存在として扱われなければならないというのが国際的ルールであり、公海上で他国の軍艦に対して“非礼”な行為を示すということは、その軍艦が所属する国家に対して“非礼”を働いたと見なされるわけである。逆説的に言うと、軍艦は常に自国を代表しているという自覚を持って行動しなければならない。
つまり公海上を航行する海上自衛隊の軍艦とそれを操艦する自衛隊員たちは、わずか200名程度とはいえ日本という国家そのものなのである。
そのような日本国軍艦に対して、日中間が戦時でないにもかかわらず、中国という国家(といっても共産党独裁国家であるため、中国共産党ということになるわけであるが)を代表する軍艦が“非礼”な行為どころか露骨な敵対的行動を取るようでは、国際社会から見るとまさに中国の品位が疑われることになるのである。
「米海軍なら直ちに反撃」は誇張しすぎ
アメリカでも放映されているNHKニュースやインターネットの報道などで、少々気になる論評がなされていたのでひと言触れさせていただく。
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