グアム無差別殺傷:教育局、容疑者の学歴など公表
毎日新聞 2013年02月15日 12時31分(最終更新 02月15日 12時57分)
【グアム山田泰正】グアム教育局は、無差別殺傷事件の殺人容疑などで逮捕されたチャド・ライアン・デソト容疑者(21)の学歴や在学時代のクラブ活動について公表した。同島では前例がないという悲惨な事件の発生を受け、原因を追究して再発防止につなげるため情報共有が必要と判断したという。
教育局によると、デソト容疑者は島内の小中学校を卒業後、事件発生現場に近い同島中心部の公立高校に進学。通常の修業年限は4年間だが、2年間留年し、昨年6月卒業したという。在学中はダンスや合唱、映像制作などのクラブ活動にも参加していた。
同局広報担当のロバート・マレー氏は「米国では一般的ルールとして、卒業生の経歴や成績などの個人情報を明かすことはないが、今回は、地域社会に与えた影響が大きく、特殊なケース。学校で起きた事件ではないが、生徒や先生など教育関係者のショックは大きく、精神的なケアに努める」と話した。
捜査当局の調べによると、デソト容疑者は母親と2人暮らし。写真店に一時勤務したが、事件発生時は無職だった。
高校在学中から、映画や地元のテレビコマーシャルに出演するなど俳優としても活動。監督として関わったニエル・ロメロさん(19)は「島を舞台にした映画を作った時、彼は俳優として出演してくれた。明るいフレンドリーな男だったのに、こんな事件を起こしてしまって残念だ。いったい何があったのか。自分の知っているデソトとは違う人間のようだ」と話した。