警察官を装った振り込め詐欺事件で、三重県警など3県の合同捜査本部は2月12日、住所不定、無職の百海孝正容疑者(63)を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。容疑を認めているという。
発表によると、百海容疑者は振り込め詐欺組織グループの実行犯らと共謀して、2009年2月11日に名張市平尾の無職の女性(当時82歳)に「県警の者です。お金が引き出される事件が起こっていて、あなたの口座からもお金が引き出されている。こちらで取り戻すので、キャッシュカードをあるだけ出してください」などとうそを言い、警察官を装った通称「受け子」が女性からキャッシュカード2枚をだまし取った疑い。
名張署によると、実行犯の大阪府内の30代から60代の男3人はすでに逮捕され、10年に詐欺罪で有罪判決を受けている。百海容疑者が関わった詐欺事件は名張市内の事件を含め8県で約30件、被害総額が3400万円に上るという。
合同捜査本部は、百海容疑者がグループの首謀者とみて10年8月から全国に指名手配。逃亡先の中国で百海容疑者が別の事件で国外退去処分を受けたことから、日本の警察に身柄が引き渡された。