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女性強殺 元同僚に死刑「性的被害を伴っており結果は重大だ」

 岡山市で2011年9月、派遣社員の加藤みささん=当時(27)=を殺害したとして、強盗殺人や強盗強姦、死体損壊・遺棄などの罪に問われた元同僚の大阪市住吉区、無職住田紘一被告(30)の裁判員裁判の判決で、岡山地裁は14日、求刑通り死刑を言い渡した。弁護側は即日控訴した。

 森岡孝介裁判長は判決理由で「被害者が1人であっても、性的被害を伴っており、結果は重大だ」と指摘した。

 裁判員裁判の死刑判決は16人目で、1人殺害のケースでは3人目。被告には前科がなく、1人殺害でかつ初犯の場合では初とみられる。

 森岡裁判長は「性的欲求不満を解消するためという動機は極めて自己中心的で、犯行は残虐。公判途中での謝罪は、被害者の心情を思ってのものとは認めがたい。更生の可能性は高くない」と述べ、前科がない点は「被告の犯罪的傾向は否定できず、考慮するのは相当でない」との判断を示した。

 住田被告は公判で起訴内容を認める一方、当初「被害者がかわいそうとは思わない」と供述。7日の被告人質問で一転して涙を流しながら遺族に謝罪した。弁護側は「反省している」と死刑回避を求めていた。

 判決によると、11年9月30日、岡山市の勤務先の倉庫で、加藤さんから現金約2万4千円やバッグなどを奪い、性的暴行を加えてナイフで殺害。遺体を切断し大阪市内に遺棄した。

 裁判員を務めた40代の男性は閉廷後、最高裁が1983年に示した死刑適用基準「永山基準」を参考にしたと述べる一方、「私たち一般市民が今の時代の流れに沿った意見を判決に入れてもいいのではないかと思った」と振り返った。

 加藤さんの父裕司さん(60)は「死刑を受け入れて本当の意味の反省をしてほしい」と語った。

 1人殺害で死刑を宣告した裁判員裁判は、11年3月の東京地裁判決、同年6月の千葉地裁判決の例がある。

[ 2013年2月14日 17:22 ]

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