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“放射線量を戻せ”国と東電を提訴へ2月8日 18時7分
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東京電力福島第一原子力発電所の事故によって平穏な生活を奪われたとして、福島県などの住民が、国と東京電力に対し、自宅がある地域の放射線量を事故前の状態に戻すことなどを求める訴えを、来月、裁判所に起こすことになりました。
訴訟を起こすのは福島県や隣接する宮城県や茨城県などの住民合わせておよそ350人で、8日、原告団の代表が福島市で記者会見しました。
国と東京電力に対して、自宅がある地域の放射線量を原発事故以前の状態に戻すことと、放射線によって健康被害への不安に脅かされたり、風評被害に苦しめられたりするなど、平穏な暮らしを奪われたことへの慰謝料として、1人当たり月5万円の支払いを求めるということです。
原告団は、震災の発生から2年になる来月11日に、福島地方裁判所に訴えを起こすことにしています。
弁護団によりますと、原発事故を巡って、国に現状回復を求めて集団で民事訴訟を起こすのは、全国で初めてだということです。
原告団に加わる福島県相馬市の50代の男性は、「人の命と会社の利益がてんびんにかけられるような、これまでの政治が間違っていると、声を上げなければならない」と話していました。
弁護団の馬奈木厳太郎弁護士は、「裁判を通じて、原発事故が東京電力のみならず、国策として原子力政策を進めてきた国にも責任があることを明らかにしたい」と話しています。
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