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本格的に動き出す 地熱・廃熱を利用するバイナリー発電

地熱や工場廃熱を利用した「バイナリー発電」という方式でエネルギーの有効活用をはかる動きが注目を集めています。

更新日: 2013年02月12日RSS

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バイナリー発電とは

地熱流体の温度が低く、十分な蒸気が得られない時などに、沸点の低い媒体を加熱し、媒体蒸気でタービンを回して発電する

温泉水そのものではなく、ペンタン・イソブタンなど、水より沸点の低い媒体を利用して蒸気をつくりタービンを回して発電する

最低で70℃程度の温水があればできる

独立行政法人 産業技術総合研究所(産総研)の地熱資源研究グループによるバイナリー発電に必要な温水温度の見解

通常の地熱発電と比べたバイナリー発電のメリット

適地が多い

熱水などの資源が、深く掘削しなくても見つかる可能性があり、温泉程度の中低温水でも発電できるものもある。

短い開発期間、低い開発リスク、低コスト

通常の地熱発電のような深度を要する掘削が不要。すでに湧出している温泉などを利用でき新たな環境負荷も少なく、温泉の湯量にも影響を与えないとされる。

急拡大するバイナリー発電市場

2011年の市場規模は140億円だが、2020年には4,270億円に、2030年には4,305億円まで急拡大すると予想されている。

全エネルギー市場の中で占める割合はいまだ限定的であり、コスト・安定性・恒久性からみて 産業用途などの主要電源にはなり得ないものの、従来利用されていなかったエネルギーの活用という点で注目される。

規制緩和や支援制度の拡充も追い風に

昨年(2012年)4月より、電気事業法で定めるボイラ・タービン主任技術者の選任などを不要とする電気事業法の小型バイナリー発電設備の規制が緩和された

2012年7月1日からスタートした「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の対象にもなっている。

日本での利用状況

入浴に使うには温度が高過ぎる温泉水を、バイナリー発電機に流し込んで発電する「温泉発電」を一部の温泉地が始めている。温泉水だけでなく工場が排出する温水など、ほかにも熱源は考えられる。

現在稼働中の日本の地熱発電所17カ所のうち、バイナリー発電を行っているのは九州・八丁原発電所の1カ所だけである(2012年12月時点)
http://www.dir.co.jp/research/report/esg/keyword/20130107_006639.html

八丁原発電所展示館
http://www.kyuden.co.jp/life_pavilion_hachobaru_index.html

大分県別府市でも2013年2月から本格運転を開始

別府温泉で知られる温泉の街。
今回のケースでは50坪程度の土地でバイナリー発電機が一台あたり一般家庭120世帯利用分の電力を発電。
バイナリー発電は新潟、福島、長崎などでも導入の動きが広まっている。

【参考】観光名所化する地熱発電所

地熱を熱源とする地熱発電所は、温泉の近くにあることが多く、PR館に足を運ぶ宿泊客も多い。

前出の九州電力八丁原発電所以外にも、PR館・展示施設をもつ地熱発電所は多く人気を集めている。

岩手県八幡平市。日本初の地熱発電所。
現在は東北電力のグループ会社が運営している。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B7%9D%E5%9C%B0%E7%86%B1%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80

松川地熱発電所 松川地熱館
http://www.iwatetabi.jp/spot/detail/03214/1190.html

参考リンク

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chattingcatさん

気ままにまとめています。



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