【なりすましウイルス】真犯人、重大事件への「共感」浮かぶ 警察・検察を妖怪に見立てる? (1/2ページ)

2012.10.29 09:49

 遠隔操作ウイルス事件で「真犯人」が犯行予告や犯行声明を出す際に使用したメールのアドレスに、平成9年の神戸連続児童殺傷事件で逮捕された少年(当時)が犯行声明に使った単語など、過去の重大事件に関係する言葉が盛り込まれていたことが28日、分かった。心理学の専門家からは「重大事件への共感からではないか」といった分析の声が上がる。メールアドレスに込められた真犯人の意図を読み解き、犯人像を追った。

 遠隔操作ウイルス事件で、最初に真犯人を名乗る人物からメールが届いたのが、横浜市のホームページ。この際は、アドレスを「kichigai@schoolkiller.com」としていた。

 この中にある「schoolkiller(スクールキラー)」は、神戸連続児童殺傷事件で犯行声明に書かれていた表記だ。

 8月27日に福岡市の男性(28)のパソコンを遠隔操作し、お茶の水女子大付属幼稚園など4カ所に脅迫メールを送った際には、アドレスを「morokkosarin@excite.co.jp」としており、7年に一斉捜索が行われたオウム真理教事件で使用された毒ガス「サリン」が想起される。

 「真犯人」はこのアドレスのパスワードを「vxgus1234」と設定しており、やはりオウムが使用した毒ガス「VXガス」が入っていた。