オセレイテッド・アイスフィッシュ:葛西臨海水族園で産卵 飼育個体で世界初 /東京
毎日新聞 2013年01月20日 地方版
葛西臨海水族園(江戸川区)は、園で飼育している「オセレイテッド・アイスフィッシュ」が飼育個体では世界で初めて産卵したと発表した。3〜6カ月でふ化するとみられ、一般公開されている。
アイスフィッシュは南極周辺の水深5〜1000メートルに生息し、脊椎(せきつい)動物で唯一、血液が無色透明。水族園は11年から雄と雌を1匹ずつ飼育している。
先月、雄が水槽の底砂を尾びれで掘り、巣穴を作る行動が見られるようになった。雄と雌を同じ水槽に入れたところ、寄り添って泳ぐようになり、今月12日、雌が直径4・5ミリ程度の卵約500個を産んだのを確認した。産卵の様子を世界で初めて映像に記録することにも成功したという。
坂本和弘副園長は「これまでは産卵個数でさえも知られていなかった。ふ化後の成育過程も解明されていないので、興味深く見守っていきたい」と話している。【柳澤一男】
〔都内版〕