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【社会】

ドラえもん 生物でない理由は? 麻布中入試 話題の難問

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 ドラえもんが生物として認められない理由は−。私立麻布中学校(東京都港区)が今月行った入学試験の理科で、こんな趣旨の問題が出題され、インターネット上で話題になっている。受験生の小学六年生より上の年代とみられる人たちが「難問」に挑戦し、問題の前提となる生物の特徴に疑義を唱えるなど議論は百出。さて、あなたならどう答える? (柏崎智子、小林由比)

 出題では、生物の重要な特徴として「自分と外界とを区別する境目をもつ」「自身が成長したり、子をつくったりする」「エネルギーをたくわえたり、使ったりするしくみをもっている」の三つを挙げ、ドラえもんが生物でない理由を尋ねた。

 複数の学習塾が公開した模範解答は、自身の成長や生殖という二番目の条件を満たせないから、とする。これに対し、ネット上では一日の入試直後から「ユニークな問題」「大人でもなかなか答えられない」と感心する声が上がる一方、反論も噴出。ツイッターやブログなどの反応をまとめたホームページの閲覧件数は、十二日時点で二十六万件に上っている。

 ドラえもんは、ポケットからさまざまな秘密道具を出して不可能を可能にする。「ビッグライトを使えば大きくなれる」「フエルミラーで自己増殖できる」−。「この手の問題に利用するには万能すぎる」との声も。

 さらに「女王蜂と働き蜂のように、生産担当とそれ以外に分化した種は存在する」など、設問が挙げる生物の特徴に疑義をはさんだり、生殖技術が進んだ未来を仮定して、生物の定義がゆらぐことを検討する書き込みもある。議論を楽しんでいる面もあるようだ。

 大手塾「四谷大塚」(本部・中野区)は「前提として三つの特徴が書かれ、論理的に考えさせる出題。暗記だけでなく、頭で考えさせる」と出題の狙いを評価する。

 麻布中学校は「学校として問題の解答や意図の解説は一切しません。暗記内容を問うのではなく、考えさせる出題は毎年しています。今回もその一環です」とコメントした。

<問> 右図は、99年後に誕生する予定のネコ型ロボット「ドラえもん」です。この「ドラえもん」がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。それはなぜですか。理由を答えなさい。

 <ドラえもん> 人気漫画「ドラえもん」に登場する2112年生まれのネコ型ロボット。スポーツも勉強も苦手でぱっとしない小学生のび太を助けるため、未来の世界からやってきた。おなかの「4次元ポケット」から、行きたい場所へ一瞬で行ける「どこでもドア」や、空を飛べる「タケコプター」など、夢のような秘密道具を取り出す。

 

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