休日で静まりかえった大阪市立桜宮高校
大阪市立桜宮高校バスケットボール部主将の男子生徒＝当時（１７）＝が、顧問の男性教員（４７）から体罰を受けた後に自殺した問題で、市教委は１３日、顧問を懲戒免職処分にした。
市教委は市外部監察チームの調査報告書に基づき、顧問が生徒に対して主将交代の話を度々持ち出し、暴力を加えていたことが重大な精神的苦痛を与えていたと判断。暴力について「自殺の大きな要因と考えられ、関連性がある」と因果関係を認定した。
市教委は、顧問が新規採用で同校に赴任した平成６年４月当時から、暴力を指導の一環と位置づけ、恒常的に平手打ちや足蹴り、物を投げつけるなどの暴力を行っていたと指摘した。
市教委によると、顧問は昨年１２月１８日、同校体育館で行った他校の女子チームとの練習試合で、自殺した男子生徒が相手選手に当たり負けしたり、ボールを奪われたりした後、「なんで女に負けるねん」「しっかりせえ」という気持ちから、生徒の顔を平手で数回殴打。試合後の練習でも、ボールに飛びつかないこの生徒の顔を平手で１〜２回たたいた。
また、自殺前日の同月２２日、同校で行われた練習試合の中断時に、指導に対して黙り続けた生徒の顔を平手で少なくとも９〜１０回たたいた。さらに、試合が再開された際には生徒をベンチ横に移動させ、「やるか、やらんのかどっちや」と言いながら平手で少なくとも５〜７回殴打。その後も、試合のタイムアウトで走って戻ってこなかったとして、少なくとも３回たたいた。
一方、市教委は、平成２３年に男子バレーボール部員に体罰を加えたとして停職処分を受けた同部顧問の男性教員（３５）が、昨年１１月に再び体罰を加えたとして、停職６カ月の処分にした。