パソコン遠隔操作事件で、片山祐輔容疑者(30)の逮捕容疑となった事件で使われたウイルスは、警察が民間に解析を依頼しておらず、詳しい構造が一般に知られていなかったことが捜査関係者への取材でわかった。
まったく同じウイルスが、神奈川・江の島で押収された電子記憶媒体から検出されており、警視庁などの合同捜査本部は片山容疑者の事件への関与を示す有力な手がかりとみている。
捜査関係者によると、「真犯人」が犯行声明で関与を明らかにした13事件で使われたウイルスには、犯人自らが改良を加えたいくつかのパターンがあった。しかし、逮捕容疑となった事件で使われたウイルスのパターンについては、捜査本部がネットセキュリティー会社に解析を依頼しておらず、捜査関係者以外に構造を知る者はいなかった。