スマートフォンユーザーが急増する中、端末の新規購入や買い替えが最も活発化する春商戦がスタートした。今年もさまざまな新端末がラインアップされているが、その一方で注目を集めているのが、意外にも音声やデータのつながりやすさでソフトバンクがトップということだ。
ブロードバンド情報サイト「RBB TODAY」がサービス提供するスマホ向けスピード測定アプリ「SPEED TEST」の計測データ(2012年10月1日〜12月31日、約150万サンプル調査)によると、NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルのうち調査時点で平均速度が最速で、しかも国内で最速地点が最も多いのは、いずれもソフトバンクだった。さらにデータをLTE、3Gの回線別に見てもソフトバンクが優位であることがわかった。この結果、同サイトは、「データはあくまでも計測された場所がベースであり、通信エリアと必ずしも同義ではない」としつつも、「回線のLTE化、スマートフォン普及の過渡期である現在、現状で最も快適にLTE化の恩恵を体感できるのはソフトバンクモバイルのiPhoneではないか」とまとめている。
また、市場調査会社イプソスが行った通信事業社別「音声接続率」調査と、ヤフーの防災速報アプリの通信ログ解析による「データ接続率」調査でも、ともにソフトバンクが優位であることが示された。
このように“つながりやすさ”で大幅改善が期待されるソフトバンクだが、今年1月末に行われた2013年3月期第3四半期の決算説明会で孫正義社長は、その理由を「特に接続率に関しては、“切り札”だった900メガヘルツの周波数帯、俗に言うプラチナバンドの許認可を獲得して以来、基地局を急ピッチで建設し、改善を図ってきた結果」と述べ、「一時的かもしれないが、少なくとも完全に最下位の状況から他社ともつれ合う、あるいは抜くという状況になった」と明言。「これを機に従来のイメージを払しょくし、“つながるソフトバンク”の確立を目指す」と誓った。