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八話 ここがどこだか教えてほしい 8
 俺達は山道を馬車で進んでいた。

 馬車は一般的なそれよりも速いペースで進めていると聞いてはいるが、それにしたってがたがたと揺れる車内は、お世辞にも快適とはいいがたい。

 なんでこんなことをしているかと言うと……こっそり国を抜け出すためである。

 俺としても仕方がないと思うし、異論もない。

 そもそも事の発端は俺の提案なのだし。

 そして残念ながら、こっそり行かなければいけない原因もまた俺にあったりもするのだし。

 しかし、まさかあんなことになるとは……。

「……エロロロロロ」

「回想するなら、とりあえず口から汁を出すのをやめんかい」

「……むりそれ」

 だってこんなに舗装されてない道が揺れるとは思わなかったんだ。

 馬車という車輪の付いた木箱を甘く見ていたんだよ。

 そして俺の三半規管がこんなに簡単に限界を迎えるなんて思わなかったんだ。

 いや、よそう……。

 俺は語らねばならないんだ。

 こんなことになっているのも、原因は数時間前に遡る。





「これからどうするかねぇ。ここに住んでたら捕まっちゃうかな?」

「ほっほ、ならばとりあえず捕まればよかろう?」

 喧嘩もひと段落して開かれた作戦会議と銘打たれたこの席で、俺達は今後の方針を決めることになったのだが。

 そんな時に飛び出したカワズさんの台詞だった。

「嫌だよ。こちとら自慢じゃないが、身分証明すら出来ない完全無欠の不審者だぞ? 逃亡一択だろ」

「いやいや、国の保護下に入るのがベターじゃ」

 その肝心の方針が真っ二つに割れていたのだ。

 この爺さんとは、ほとほと意見が合わないらしい。

 俺から言わせれば、そもそも捕まるという響きがよろしくなかった。

 そして捕まったら最後、相当まずい気がする。

 カワズさんはこれでも国の有力者だったらしいのだが、そんな人物の家に見ず知らずの俺が住み着いて、知り合いでも尋ねてきた日にはどうなるのだろう?

 少なくても笑顔で歓迎されたりはすまい。

 自分から訪ねて行ってもまた然り。

 むしろ不審人物として、地下牢一直線な気がする。

 だというのに、カワズさんはこれ以上ないほどの蛙面でにっこりと笑顔を浮かべた。

「冷静になって考えてみぃ。いくら蛙の姿になったと言えど、わしは正真正銘本人なわけじゃろ? 
それにお前さんとて優秀な魔法使いじゃ。この上ないほどのな」

「ああ、そういう設定だったなぁ、そういえば……」

「自覚しておかんかい」

 カワズさんの指摘に、俺はあまり実感がわかずに曖昧に頷いた。

 そういえば、魔法使いは結構優遇されるらしい。

 自信満々のカワズさんの顔を見れば、ウソを言っているとも思えなかった。

 それはそうだろう。こんな反則技、さぞかし優遇されるに違いない。

「ならば、一度王と接触すれば、どうにかなろう」

 どや顔でそう言うカワズさん。

 確かに今は蛙であっても、時間を懸ければ本人だと証明する方法はあるのかもしれない。

 しかし、それが成功するとして、その事自体がある結果に結びつく。

「んん? それって俺にカワズさんの国で魔法使いしろってことだよね?」

「まぁそうなるじゃろうな。この国に誠心誠意つかえ、国の発展のために尽力する。素晴らしいことじゃろ?」

 さも当然と主張するカワズさんなのだが、俺としてはいまいち釈然としなかった。

 そうなのだ。

 つまるところ俺は成り行きで、学生から国のお抱え魔法使いにジョブチェンジである。

「……なるほど。まぁ確かにそれが一番現実的なのかなぁ」

 それは何とも聞こえのいい、魅力的な提案だったが、俺はあえて言った。

「でも却下で」

「なんでじゃ?」

 不思議そうなカワズさんを押しとどめ、俺は思わせぶりに手を組んで目を瞑る。

 カワズさんの言うことは正論だ、しかしあえて否定せねばならない。

 俺はカッと目を見開いて持論をぶちまけた。

「俺のファンタジー勘がささやくんだ、それは死亡フラグだぞ……と」

「……なんじゃそら?」

 残念ながらものすごく呆れた顔をされてしまった。

 しかし俺にも言い分があるのだ。

「いや……俺の世界にはそういうお話が結構あってさ、ファンタジー物も沢山あったわけなんだが……。その中でもベタなのが、何も知らない主人公が時の権力者やら神様やらに目をつけられて、巨悪と戦う。そして艱難辛苦を乗り越えながら人間的に成長しつつ、最終的に敵を打倒するというものなわけだ……」

「ほ、ほう。まぁいわゆる一つの英雄譚じゃな」

「そう、英雄譚。だがそれこそがまずいんじゃないかと思うんだよ」

 すかさず指を突き付けてそう言うと、カワズさんは怯んで一歩下がった。

「そ、そうかの?」

「そうだろう。だって俺ってばなんでも出来ちゃうんだよ? 結構それって便利な奴じゃん?」

 実際ちょっとやってみただけで、死人まで生き返らせてしまうほどの非常識。

 はっきり言って反則である。

 カワズさんもそれには同感のようで、すぐに肯いて返した。

「まぁ、そうじゃろうな。だが悪くはないんじゃないかの? 
大体普通そういう主人公なんかに憧れちゃったりするもんなんじゃないか?」

 心底不思議そうなカワズさんに俺はやれやれとため息をつく。

 その見通しは甘すぎるだろう。

「おいおい、馬鹿言っちゃってくれるなよ。そんなもん体よく厄介ごと押し付けられに行くようなもんでしょうがよ?
本題に入る頃には、お姫様に色仕掛けさせたり、宝物もらったり、豪勢に接待されちゃったりした後なわけさ。
「ごめん無理」なんて言えないくらい空気作りは万全なわけだよ。
そして本人もだんだんその気になってきて、「この国のために頑張る!」とか「あの娘を幸せにするんだー!」なんて言っちゃうわけさ」

「……随分ひねくれた見解じゃの」

「そうかもしれない。だが十分にあり得る。
人間ってやつは場の空気にはなかなかあらがえない生き物なんさ。
そして一時の義理とテンションで突っ走り、血みどろの殺しあいだの、戦争だのに介入させられた挙句に一生消えないトラウマを植え付けられたり、死にそうな目に合っちゃったりするわけだよ。 はっきりと言おう! 軟弱な俺にそんなことは出来ない! 
俺はメンタルもすごく弱い! 
ちなみにあんたのようなアドバイザーがいなければ、こんな異世界じゃ普通に一週間で餓死する自信がある!」

 力強く持論をぶちまけてやったのだが、カワズさんの食いつきは悪い。

 むしろ虫を見るような目で見られて、ちょっと怯んだ。

「なんというか……情けないのう」

「いいの! 出来ないことを出来ると言い張るほど俺は勇猛果敢ではない! そもそも英雄になんぞ興味もない! だがしかし、俺にはだれにも真似出来ない武器があるんだそうだ。魔法という武器がな、もらい物だが」

「そうじゃのぅ……だから、我が国に保護してもらえばええんじゃないか?
優遇してもらえそうじゃと思うんだが?」

「いやいや、優遇してもらわなくても、なんでも出来るんだろ俺?」

 自分でもすごいこと言っているとは思うが、あえて言おう。

 そう「なんでも出来」そうなのだ。俺。

 魔法なんてよくわからないが、どんなことが出来るのかなんてこれから調べていけばいい。

 生き字引もいることだし。

 そして戦う気もなく、静かに暮らしたいなら、わけのわからないどこぞの権力などむしろ邪魔にしかならないと思うわけだ。

「……むむむ、おぬしは馬鹿じゃなぁ」

「呆れ顔で言われた!」

「だがまぁ、言われてみれば考慮する価値はある」

 カワズさんも俺の魔力と自分の魔法を考えみたのだろう。

 しばらく考えこんだかと思うと、俺ですら呆れるくらいあっさりと言葉をひっくり返したのだ。

「……そうじゃなぁ。言われてみれば、戻っても面倒事が多そうじゃ。このまま姿をくらませた方が存分に魔法の研究に没頭出来るか?……ふむ」

 正直俺もこんな胡散臭い説得が効いてしまうとは思わなかった。

 カワズさんも俺同様、相当ダメな人っぽいが、ちょっとだけ安心してもいる俺がいた。

 是が非でも国に連れて行こうとする方が正直不安だったのだ。

 なんとなく胡散臭さを感じたら、速攻で逃げに徹するつもりだったが、どうやらその必要はなさそうである。

 そんなことを考えている間にカワズさんは結論を出したらしかった。

「ふむ……ええじゃろ。どうせ拾った命じゃ、生き返ってまで律儀に生前と同じことする必要もあるまい」

「よし決定! じゃぁどこに行こうか? 国外? 国内?」

 俺の意見が採用されたせいもあるが、少しばかりやる気が出てきた。

 さっそく旅行の日取りを決めるようなテンションでそう言うと、カワズさんもなかなかに乗り気である。

「国内でいいんじゃないかの? いったん身を隠して国外に出るのはそれから考えんか?
そうと決まれば急いだ方がええじゃろ! まっとれ! 今準備するからの!」

 そして逃亡の呈で話はまとまり、そして準備は始まったのだ。



 数分後、簡単な旅支度を整えた俺達は最後のミーティングを始めた。

 俺もカワズさんからマントをもらい、適当に使えそうなものを詰めた革袋を持たされている。

 カワズさんもマントを羽織って怪しさ二割り増しだった。

「いいかの? 今から逃げるにあって計画を説明するぞい?」

「ほいほい」

「ふむ、ではまず、わしが最後に魔法実験をして死ぬことはすでに伝えておる。
今日から一週間後、その日に使いを寄越すようにと言伝ておるから、まぁ当分は誰が近づくこともないと思う。危ないからの。
わしは此度の魔法の詳細は誰にも説明はしておらん、ゆえにそこを逆手に取ろうと思うんじゃ」

「逆手に取るって何するつもりよ?」

「なに、説明していないと言うことは、何が起こってもおかしくないということじゃろ?
ならばいっそ、この家ごと吹き飛ばして、わしらの痕跡の一切を消してしまおうというわけじゃ」

 吹き飛ばすってあんた。

 俺はぽかんと口を開ける。それは何とも豪快な計画だった。

「そりゃまぁ随分とおおざっぱな話だなぁ」

 流石に俺も呆れたが、カワズさんは楽しそうにニヤニヤ笑っていた。

「まぁ、そこはシンプルでええじゃろ。ともかく一週間後訪ねてきた者達は、吹き飛んだわしの家を見て、わしの魔法が失敗したのだと思うじゃろう? それで話が終われば追及はせんじゃろうし、仮に何かに気が付いたとしても、足取りは追いにくい」

 カワズさんはそう締めくくると、わかったかと尋ねてきたので俺はそれに頷いておく。

 とりあえずわかった。

 確かに痕跡の一切を灰にしてしまえば、追っかけてくるのも大変だと思う。

 そうと決まれば後は行動あるのみだ。

「じゃあ、どうやって家なんて吹き飛ばす? 火薬でもあんの?」

「何ゆうとる。お前さんのバカ魔力で一発じゃろ」

「バカ魔力て……じゃあなんか魔法をダウンロードすりゃいいわけ?」

「さっきから気になっとったが? だうんろーどってなんじゃい?」

 聞きなれない単語に反応するカワズさんに、俺は自分がうっかりしていたことに気が付いた。

 画面があんまりにもアレだったので勝手に命名してしまっていたし。

「魔法創造のこと」

 一応補足説明を加えると、それでもカワズさんは意味が分からなそうにしていたが、それはそうだろう、ネットでもやっていないとわかるまい。

「あんまり気にしないでいいよ」

 結局いい説明も思い浮かばずに適当に言うと、カワズさんは渋い顔をしていた。

「まったく……妙な名前を付けおって。まぁいい、だが魔法に関してはそんなことせんでも、そのための魔法ならすでに持っとるだろうが」

 だが続くカワズさんの指摘に俺は首をかしげた。

 そんなのあったっけ? 

 家をきれいに吹き飛ばせるほどとなると、よほどすごい魔法っぽいのだが、その心当たりはない。

「……なにそれ?」

 本気で分からず尋ね返すと、カワズさんは微妙な顔で言った。

「属性魔法じゃよ、あれを使えば問題ない」

 どうやらカワズさんの言う家を吹き飛ばす魔法とは、最初の説明にあった基本の魔法のことらしい。

 いまいちピンとこないが、確かに説明でも攻撃に使えると言っていた気がする。

 そういえばまだ試していなかった。

 基本の五つの属性魔法、たしか属性は地・水・火・風・空だったか。

 空と言われてもいまいちピンとこないが、それ以外はゲームにあるようなテンプレ的魔法だろう。なんとなくだが。

 それについてカワズさんが簡単に教えてくれた。

「属性魔法は、基本故に単純な魔法じゃ。しかし多くの応用魔法のようにあらかじめ使われる魔力が決まっておるわけではない。それゆえ籠められる魔力に上限がないのが特徴じゃな」

「それって、どういうこと?」

「籠めれば籠めるほど威力が上がる」

「何それ怖い」

「まぁ基本だけあって制御自体はそう難しくはない。しかし魔力の個体差がもろに出る、ある意味恐ろしい魔法なわけじゃよ」

 いや、それは一般的な魔法使いが使う場合であって、俺は少しばかり意味合いが違ってくるのではないかと思うんだけど。

 もっともそのあたりをとやかく言えるほど、魔法をわかっているわけでもない。

 専門家のカワズさんなら、何か考えて言っているんだろう。

「じゃあ属性魔法を見せてもらえば、実力がある程度わかっちゃうと」

「まぁ……おおざっぱにいうとな」

 ちょっとだけ、歯切れの悪いカワズさんに引っかかったが、そういうことなら覚えておこう。

 なるべくこの類の魔法は人前で使わないようにした方がいいらしい。

 しかしカワズさんは舌の根乾かぬうちに、あっさり言った。

「じゃあ、頼んだぞい?」

「いやいや、俺がやっちゃっていいの? 基本的なことならカワズさんがやったがよくない? 
俺、まだそんなに魔法使ったことないし」

「逆じゃアホ。こういう機会に使わんでどうするんじゃ」

「……それもそうか」

 言われてみればその通り。カワズさんの言うことももっともである。

 こういうどうでもいい時に使っておかないと、いざって時に使えと言われても困る。

 納得してやる気になっていた俺に、カワズさんは最後の注意を付け加えた。

「お前の魔力なら、ほんのちょっとでいいからな。こんな小屋ぐらいすぐに吹き飛ぶわい」

「わかった。やってみる」

 頷く俺を確認したカワズさんは、馬車を用意するからと早速納屋に向かう。

 そんなカワズさんを見送って、俺も外に出た。

 玄関を出るとカワズさんからもらったマントに、雨粒が当たる音がする。

 どうやら雨も降っているらしいし、早々に終わらせて、納屋に向かうとしよう。

 俺はそれから目標の小屋と、自分の手のひらを見比べた。

「ちょっとねぇ……」

 しかし、実行前にぼそりと呟く。

 実はちょっとと言われてもいまいちピンと来ていなかった俺だった。

 何せ未知の感覚だ。数値で一応は説明されているが、そんなもの常に表示されるわけじゃなし、どのくらいかなんて実際使う時は感覚でしかない。

 他の魔法を使った時は勝手にもっていかれたわけだし、今回自分で調節するとなると、完全に勘頼みになるだろう。

「まぁ……ともかくやってみなくちゃ始まらないか」

 何事も適当に。

 そもそもおおざっぱな作戦だけに気は楽だ。

 吹き飛ばすというのだから、火の魔法あたりでいってみよう。

 集中すると、前とは違い、何とも単純な図形が輝きながら現れる。

 これに適量の魔力とやらを込めながら、炎の形をイメージすればいいらしい。

「むむむむむ……」

 俺は唸りながら、真剣に感覚を研ぎ澄まし、魔力を感じようとしたが。

 「ちょっと」やはりそれが曲者だった。

 何となくちょびっとなイメージで力を溜める。

 小屋を睨みつけ、片眼を瞑り、指鉄砲で狙いをつけてみると雰囲気が出る気がした。

 吹き飛ばせと言うリクエストだから、しょぼすぎてもまずかろう。

 形はテレビアニメで見たレーザーのような何かだろうか?

 いよいよ発現しようとしたその瞬間、それを感じ取ったのか、荷物をいじくっていたカワズさんが血相を変えて走ってきて、叫んだ。

「ちょ! おま! ばかか! そんなに込めたら!!」

「へ?」

 俺は間抜けな声を漏らすが、肝心の魔法の方はもはや引っ込みがつかない。

 初の攻撃魔法はその力を存分に発揮した。





「うううう……。カワズさんがもう少し早く教えてくれてたら、もうちょいゆっくりした旅になりそうだったのに」

「それはこっちの台詞じゃわい! おかげで国外逃亡じゃ!」

 俺は乗り物酔いに苦しみながら、背後に広がる風景をげんなりしながら見つめていた。

 のどかな田園風景、そしてその後ろには大きな山が見える。

 しかしそのうちの一角は、まるでえぐり取られたかのように大きく穴が穿たれていたのだ。

 繰り返すが山にである。

「いやー、まさか山に穴が開くとか思わないだろう?」

「……普通山に穴をあけるような失敗はせん」

 ですよねぇ……。

 さすがに俺も反省した。

 目で見て初めて分かる異常性というものもある。

 ともかく800万とかわけわかんねぇとか言っていられないかもしれない。

 数字ですごいんですよと言われてもピンとこなかったが、こうして目の前に突き付けられると一目瞭然だった。

 あの時込めた魔力は、俺的に本当にほんの少しだったんだ。

 それこそ蝋燭の火を吹き消すほどの他愛ない感覚だったと思う。

 それでこれなのだから、もし俺が何かの間違いで全力の魔法を使っていたら……。

「……マジで、冗談じゃないな。うぷっ」

 ひょっとしたら滅ぶんじゃないか? この国……いやこの星?

 そこまで考えて、まさかねと俺は乾いた笑いを張り付けた。
やっと小屋から出ました。


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