「う・・・・・・ふわ~~」
僕は虚ろなな目を手でかきながらあくびをした。
いつもは目覚ましをかけているはずなのにどうしてだろう。
僕は目覚まし時計を手に取ると驚愕した。
なんと時計のデジタル文字が消えていた。つまり時計の電池が切れてしまった。
それでも目覚まし時計の電池は三年に一回変えるだけのはず。
たしか、これは実家から持ってきたから。
「はぁ~」
僕はため息をつきながら、全てを悟った。
しかも昨日はナギちゃんとカードゲームをしていてら、つい調子に乗って夜遅くまでやっていた。
それより今の時間は僕は携帯端末を手に取り時間を確認するとそれは絶望的なものだった。
八時二十五分。
間に合わない、間に合わない。どうする、どうする。
そういえばナギちゃんは、もし僕が寝ていたら起こしに来るはずだけど。(無防備かもしれないけど。いざって時のために合鍵も渡しているし)
「はっ」
そういえば昨日ナギちゃんが帰る間際に言っていたけ、「わたし、明日朝早いから一人で学校に行ってね。」僕は昨日ナギちゃんが若干残念そうに言っていたけ。
くそーもう飯はあきらめる。
登校時間は八時半。
どうがんばっても間に合わない。
そこで僕はあることを思いついた。
「瞬間移動」
僕は異能者だ。
僕のテレポートは瞬間移動であり空間移動である。
背に腹は変えられないか。
あんまこうゆうことに異能を使うのは気が引けるがしかたがない。
僕は大慌てで制服に着替えて、歯を磨くと。
目を閉じ意識を集中させた。
そして少し力をいれると、自分の体が一瞬軽くなった。
僕が目を開けると、そこは学校の自分の教室だった。
周りを見ると突然僕が現れてみんな驚いていた。
「おはよー。みんな」
可能な限り軽い感じに挨拶をした。
みんなからぽつぽつと挨拶がかえてきた。
そのあとすぐに朝の予鈴がなりみんな席についた。
「おい、和也今日のあの登校はなんだよ」
前の席の方から飛一郎が後ろを向いて話しかけてきた。
「いや、今日このご時世にしてめずらしく朝起きる目覚まし時計の電池が切れちゃって、大慌てでしたくして、異能を使っての登校だ」
僕は嘘偽りのない本当のことを言った。
「それは大変だったな」
「ありがとうさん」
僕はそう返した。
昼休みに入る頃には僕は僕じゃない者に変わっていた。
その理由は
「なぁ和也、お前なにかに憑かれてんじゃないか」
飛一郎は同情気味に言った。
バカか飛一郎僕は霊能力者でもあるんだ。
そんな僕が悪霊にとり憑かれるうなんてありえないもいいところだ。
「いやー、私も不幸とかは信用しない口だけど、今日の和也君をみてそれを考え直したは。不幸と幸運は存在するて」
どうやら姫華は不幸の存在を認めるらしい。
僕は今日の朝から昼休みまで起きたことを振り返った。
まず課題をする時間になぜか僕だけに課題ファイルが転送されず、わざわざ職員室まで行ったのにも関わらずデータファイルは壊れていて結局教室と職員室を二往復するはめ
になるし、魔法実技の時間には魔法が暴発したのか僕に流れ弾が当たりそうになるし(反射でどうにかなったけど)。
「そんなことより飯、食いにいこうぜ」
僕は頷き、立ち上がった。
運が良いことか食堂にたどり着くまでなにも起きなかった。
食堂では既にナギちゃんと焔と桜井さんがいた。
僕と姿を見つけたナギちゃんは僕に駆け寄ろうとしたが僕の今の状態をみてその動きをやめた。
「どうしたのカズにぃ」
席についた僕に聞いてきた。
「色々あったんだよ。僕はここで席取りをしてるから」
そう言って僕はみんな送り出した。
みんなが見えなくなるを確かめると僕は一気に体に力を抜いた。
疲れた~。
僕はただそれだけしか思えなかった。
さすがにここで不幸は起きないだろ。
しかし、それが僕の大きな油断になることをその時の僕は考えもしなかった。
ナギちゃんたちは三分くらいで帰ってきた。
それと入れ替えで僕は自分の分の飯を取りに行った。
「ごめんなさいね~。今日は食材が途中で足りなくなっちゃて。もうなにもないのよ。」
食堂のおばちゃんからそう言われた僕は絶望した。
ただこの後の算段はすでに出来ているために僕はすぐに行動をした。
もう一つの希望それは購買部である。
あそこで、確かパンの販売もしていたはず。
僕は足を急がせた。
しかしそれも空しく結果はパンは売り切れであった。
挙句の果てに購買部はそのせいで今日は終了。
僕は最後の希望である自販機に向かった。
腹はそこまで膨れないけど、午後の授業は持つはずだ。
僕は三日なにも飲まず食わずでいきては生けるが、それはあくまで空腹というもの乗り越えたときだけだ。
しかしその最後の希望も全滅。
僕はしかたなしに、図書室に行こうと思った。
携帯端末を開き。ナギちゃんに僕はそのことをメールで書いて送った。
図書室に着いた僕は迷いもせずに文庫本コーナーに向かった。
これで僕が某文学少女だったら、腹が満たせたのに。
どうでもいいか、昼休みを半分を過ぎたあたり不幸が発生した。
突然全長五メートルの本棚が突然倒れた。
しかも僕は今そこの中央にいる。
今から走って逃げても無駄。
しかたない。
僕はまた《瞬間移動》を使用した。
不幸中の幸いか、僕以外にこの場所にいなかった。
無事脱出した僕は、本棚を戻そうかなと考えたが、その考えを一瞬の内に脳内のゴミ箱に放り込み逃げた。
うん。僕は悪くない。
そう思いながら。
激動の午前中の学校生活を終えた僕は、ナギちゃんと一緒に生徒会室に向かっていた。
しかし、その時僕の頭の後方が痛みを感じた。
僕の頭の後ろに見事にサッカーボールがぶつかった。
不幸だーー。
そしてその襲撃で倒れそうになった僕はアスファルトの地面にぶつかるのを覚悟したが、それはこなかった僕が感じた感触はアスファルトの固さとは真逆の柔らかさを感じた。
僕はナギちゃんに抱きかかえられている体制になっていた。
あれこれは不幸というより幸運では。
やばい。つまりこの柔らかいのは・・・・・・。
僕はすぐさまにそこから抜け出した。
「大丈夫?」
ナギちゃんが心配そうな表情で聞いてきた。
僕は戸惑いながらも(顔は真っ赤になっていると思う)。
「ああ、うん。だ、だ、大丈夫だよ。」
と答えた。
その後生徒会室までお互い無言だった。
ナギちゃんのほうも自分が一体なにをしたかに気がついたのか。
顔を下に向けていた。
生徒会室に着いた僕たちはまず初めに衣沙羅会長の激励を受けた。
「今日は仕事なし。」
僕はよっしゃと心の中でガッツポーズをした。
よしこれ以上悪いことが起きないうちに我が家に帰宅しようとしたが会長によってそれを止められた。
「だから、私達生徒会+部外者一名はその仕事がない今日を利用して親睦会をここに開こうと思います」
やっはりかーーーーーー。
心の中の絶叫はもちろん誰にもきこえなかった。
そして僕以外は全員賛成の意を示していた。
僕もここは乗らなきゃ不味いと思い。すぐさま賛成した。
ちなみに部外者一名とは風紀委員長鈴木冷菓先輩である。
僕は例の如くで買出しに行こうとしたがまたそれも止められた。
「今日の親睦会の買出しはジャンケンで負けた人が行きます」
僕はこのとき直感でなにかを感じた。
「最初はグー。ジャンケンポン」
ジャンケンの結果はコールドで僕の負けだった。
誰だろうか、昔こんなことを言っていた。
奇跡も魔法もあるんだよ。
ええ、ありましたよ。奇跡起きましたよ。
そして魔法もありますよ。
見事一発でコールド負けです。
「それじゃ敗者である。和也君はこの袋を持ってあちらでお着替えをしてください。」
あちらを指すほうには見えないように壁がされていた。
どうやら僕はそこできがえるようだ。
僕はとぼとぼそこにあしを向けた。
そして壁に隠れていざ着替えると袋の中を見たとき失神した。
「ほら。和也君。着替え終わったなら。出てくる」
「いやだ。絶対に出たくない」
僕は一応は着替え終わったがそのあまりの服装に出てくるのを抵抗していた。
しかし、結局引きずり出される僕。
その服装はメイド服であった。
スカートはこれまた不幸中の幸いかミニではなくロングである。
それを見た生徒会+部外者一名は口々に
「似合っている」
「何かに目覚めてしまいしそう」
「女装したカズにぃもまったありかも」
ただ、颯先輩だけが僕に同情的な何かを見せていた。
「はい。これカツラ。これつけていってらしゃい」
僕は無慈悲な会長によって生徒会室から追い出された。
僕はしかたなしにカツラ(黒色のロング)をつけた。
ここでへこんでいてもなにも始まらないと僕は判断し、買出しを始めていた。
買出しと言っても、自販機でジュースを買うだけだが(どうやらあの後、再入荷されたらしい)。
そのかん僕はさまざまな生徒とすれ違った。
どれも奇異的な目で僕をみていたが、たぶん見ていた人の共通認識は部活動でバツゲームでもされたんだろうであると思う。
いやそうであってほしいそうでなきゃ困る。
無事、自販機まで話掛けられずに、物資を入手した僕であったが帰り道に問題がおきた。
僕が歩いている向こう側に、いつもの三人がいた。
僕は瞬間的に不味いと思った。これがあの三人特に姫華にばれたら僕はもうここでは生きていけていけない(社会的に)。
考える時間もないここはこうなったら、他人を装って通り過ぎるしかない。
僕と三人は何事もなかったように交差したように見えたが、それを姫華に止められた。
「あれ、あなたどこかであったことない」
なんかばれかけてる。あ、でも僕とまでは分かっていない。
まだ誤魔化せる。
「なんのことですか」
声帯模写を使って。数々の声を足したり、引いたり、割ったり、掛けたりした。
それもあり姫華には気がつかれなかった。
何度も突っかかる姫華をみた二人が強制的に姫華を連行させた。
そのあと何個かのトラブルを潜り抜け、僕は無事ではないが生徒会室に生還できた。
今僕は「なんもいえねー。ちょー気持ちい」と叫びたかった。
衣沙羅会長にジュースを渡そうと向かった僕は途中なにかに躓いた。
倒れる寸前僕は思った。あれこれどこかであったような。
そして僕はまた柔らかいものに包まれた。
「あら、和也君はおちょこちょいなのね。」
耳元からそういわれて僕はビックついた。
あら、もしかしてナギちゃんより大きい。
僕は慌てて飛び起きた。
「カズにぃの変態。」
その後なんとかあの場を潜り抜けた僕はようやく我が家に帰ってこれた。
腹も減ったし、飯を作るか。いつもはナギちゃんが作ってくれたけど、今日は無理だろうし様子からして。
今日は自分で作るかと決めた僕は冷蔵庫を開けた、そこからすっぱい臭いがした。
野菜が腐っていた。
その原因は昨日は雨でたしか雷もでていた。
普通に朝ごはんを食べていたら、冷蔵庫の異常に気がついていたが、今日の朝は違った。
食材は全滅。
僕は最後の賭けでナギちゃんの家に向かった。
後日談
あのあと僕はナギちゃんに土下座をして許しを得て夕ご飯をご馳走してもらった。
そして学校の新聞部で僕がメイドの女装をしているのが記事になった。
不幸中の幸いか僕だとはとくていできなかったらしいが。
ビラが我が学校の超絶美少女メイドだった。
こうゆう不幸が立て続けに起きる日を人はこういう
厄日と。
さて次回から次の章です。
次の章のタイトルはずばり学内新人戦編です。
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