小出義雄代表に弟子入りする女具志堅・山口(右)。左は師匠の具志堅会長(竹下陽二撮影)
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“女具志堅”ことWBA世界女子スーパーフライ級王者山口直子(34)=白井・具志堅=が12日、東京都内で記者会見し、4月10日に東京・後楽園ホールでロレダナ・ピアッツア(33)=イタリア=相手に2度目の防衛戦に臨むことを発表した。15日から鹿児島・徳之島に入り、小出義雄代表率いる佐倉アスリート倶楽部の合宿に合流。下半身を徹底的に鍛え、KOクイーンの復活を目指す。
山口は中学、高校時代に陸上に打ち込み、三重・津商業高時代はやり投げでインターハイ優勝。プロボクサーとしても持ち前の身体能力を生かし、13勝11KO2敗と抜群のKO率を誇っている。だが、世界王座奪取、初防衛戦と2試合連続で判定勝ちで、消化不良に終わっている。
そこで浮上したのが、小出軍団に弟子入りして下半身を徹底強化し、パンチ力に磨きをかけようというプランだ。山口は具志堅用高会長や野木トレーナーらと8日間の予定で徳之島に入る。当地ではアップダウンのきついクロスカントリーコースや女子マラソンの五輪金メダリスト高橋尚子さんの汗の涙が染み付いた35キロの「尚子ロード」もあり、下半身いじめには最適だ。
山口は「尚子と直子でかぶりますね。走りは苦手だけど、必死に食らい付いていきたい。世界戦3度目の正直でKOしたい。女子サッカーをはじめ、日本女子のアスリートは元気があるのに、女子ボクシングの認知度はいまいち。ボクシング界の澤さんになりたい」とキッパリ。具志堅会長も「ファンはKOを期待しているからね」とハッパをかけた。試合で笑うためにも、徳之島で泣くしかない。 (竹下陽二)
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