2013.2.13 05:01

衝撃!レスリング五輪除外も…沙保里「ショック」(2/3ページ)

2020年五輪の東京招致が決まったら「止められても出ます」と公約していた吉田沙保里だが…

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 国民栄誉賞レスラーでさえ、どうしようもできない緊急事態だ。女子が採用された2004年アテネ五輪から55キロ級で女王に君臨する吉田は、愛知・大府市の至学館大で練習を終えてシャワーを浴びる直前に、悲しすぎる一報を聞いた。

 「信じられない。悔しいし、ショックしかない。後輩たちも五輪を目指しているのでこれからどうするんだろうという思い」

 昨夏のロンドン五輪での3連覇が評価され、国民栄誉賞を受賞。2020年夏季五輪東京招致の親善大使も務める。昨年12月に開設されたインターネットサイト『楽しい公約プロジェクト』では「東京招致できたら、止められても出ます」と公約を発表していた。その“出馬”の舞台がなくなるかもしれない危機だ。

 IOC理事会では25の「中核競技」から外れる1競技を投票で決め、レスリングは近代五種との決選投票で敗れた。28競技を実施する2020年五輪では、中核競技に2016年リオデジャネイロ五輪で採用されるゴルフとラグビー7人制を加えた27競技の実施が確定。レスリングは今後、採用を目指す7つの候補とともに最後の1枠を争う。ただ、IOCは大会活性化のため競技の入れ替えを進める方針で、レスリングの“敗者復活”は厳しいのが現実だ。

 日本は夏季五輪で通算130の金メダルを獲得しているが、レスリングは柔道の36、体操の29に次ぐ28個を量産。1964年東京五輪ではフリー、グレコローマンスタイルを合わせ5階級を制覇し、お家芸と呼ばれた。その大会以来、56年ぶりの東京招致を目指している最中での決定。暴力問題に揺れる柔道に続き、ニッポンの顔ともいえる競技に激震が走った。

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