僕が学生の頃、アメリカでは日本の国旗が焼かれたり日本製自動車がひっくり返されて一部では激しい日本バッシングが行われました。

理由は洪水の様な日本からの輸出攻勢。それは80年代に起きたわけではありません。60年代、繊維から始まり、電気製品、そして自動車、不動産までありました。

日本はアメリカに追いつき追い越せ、と必死になって頑張ってきた為、その力関係のバランスが崩れたのが日米貿易摩擦。

ではアメリカの立場はどうだったのでしょう。「安い製品は日本からどんどん来る。我々は日本が出来ないものを作っていかなくてはいけない。」

それはアメリカが開拓者としてあるいは世界のリーダーとして日本に道を譲ってくれたという前向きの解釈も出来なくはありません。

IBMの場合、結局中国に製品を作る部門は売却しました。そしてアメリカにしか出来ない「儲かる分野」を開拓していきました。

金融もそうです。今でこそ叩かれていますが、それは「儲けすぎた」からであって、言い換えれば「それぐらい儲かる。」

今、日本では中国、韓国からの激しい追い上げに対し、「さらに新しいものを作り続ける」といい続けています。それはそれで結構。しかし、アメリカがそうであったように激しいライバルとの競争でエネルギーを使い果たすより新しいビジネスシステムを作り上げ、「儲かる」仕組みを作り上げることにステップアップする時期に来ているのではないでしょうか?

極端な話、日本は後進に道を譲っても痛くも痒くもないそんなビジネス体系を再構築しなくてはいけないのです。

僕はこのブログで日本経済は国内での激しい価格競争の結果、成長が抑制されてしまっているという趣旨の事を書かせてもらっています。これから10年間はこの国内競争は中国、韓国をも入れたより熾烈な競争になります。これは日本の国内競争の延長と捉えるべきなのです。

とすれば、今日本の歩んでいるスタンスでは生き残れる分野はかなり限定されてしまうのです。特に中国はボリュームが違います。価格競争では絶対に勝てません。

儲かる仕組みはエンジェルの様な起業、インキュベーションをサポートする仕組みと社会体制、企業間のゆるい連携を通じたスケールメリット、資本関係を通じたグローバルマーケットの確保などいろいろあるでしょう。そしてそれ以上に人々が欲するものを作り売るほうも買うほうもウィンウィンの関係が築けること。

極論すれば今の日本の日々の生産活動は40歳から上の人の任せてしまい、若い人たちは外へ出る仕組み、そして、実際に外に出て新しいものをエスタブリッシュするような抜本的構造変革が必要な時になったのではないでしょうか?

皆さんいかがお考えになりますか?ご意見お待ちしております。

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ではまた。