ネット殺人予告:PC遠隔操作 関連サイトへのアクセス、匿名化ソフト使わず接続 ミスで?

毎日新聞 2013年02月12日 東京夕刊

送検のため片山祐輔容疑者(中央)を乗せ東京湾岸署を出る車両=東京都江東区で2013年2月11日午後2時45分、梅村直承撮影
送検のため片山祐輔容疑者(中央)を乗せ東京湾岸署を出る車両=東京都江東区で2013年2月11日午後2時45分、梅村直承撮影

 パソコン(PC)遠隔操作事件をめぐり、威力業務妨害容疑で逮捕された片山祐輔容疑者(30)が、派遣先のIT関連会社(東京都港区)のPCを使って事件に関連するサイトにアクセスした際、一部で匿名化ソフト「Tor(トーア)」を使わない書き込みが行われていたことが捜査関係者への取材で分かった。一連の事件ではほとんどのアクセスでトーアが使われていた。何らかのミスがあったとみられ、警視庁などの合同捜査本部は片山容疑者と事件を結びつける有力な証拠とみて調べている。

 片山容疑者は昨年8月9日午前、ウイルス感染した愛知県内の会社のPCを遠隔操作して、インターネット掲示板に「コミケ(コミックマーケット)でマジで大量殺人する」などと書き込み、イベント主催者に警備を強化させるなどした疑いが持たれている。

 捜査関係者によると、トーアを使わないアクセスがあったのは、遠隔操作ウイルスに感染したPCに犯罪予告を出すよう命令する際に使われた掲示板。捜査本部がこの掲示板の接続記録を詳しく調べたところ、「真犯人」が残したとみられる書き込みの一つに、港区のIT関連会社からのアクセスがあった。片山容疑者は昨年春から秋ごろにかけ、同社に派遣されていた。

 サイトの接続などにトーアが使われた場合、発信元の特定はほぼ不可能とされる。「真犯人」も「犯罪予告」を書き込んだり、「犯行声明」メールなどを送る際、いずれもトーアを経由させることで身元を特定させないようにしていた。この1件は、何らかの理由でトーアを使用しなかったとみて調べている。

 合同捜査本部は、11日、片山容疑者を東京地検に同容疑で送検した。【小泉大士、喜浦遊、松本惇】

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