俺は灰原雪希。 大阪一の金融屋になるため、今日も帝猫金融で働いている 肉欲「おう、灰原はん、こっちや」 肉欲日和…かつては制作費20億の作品を動かした男。 しかし今は、PBの下請けとして、小仕事で生計を立てている。 灰原「久しぶりですね肉欲さん」 肉欲「灰原はん、堅苦しいのは抜きや、早速本題にいこか」 肉欲「実はわし、またゲーム作ろうと思てますんや」 灰原「えっ」 肉欲「でもわしみたいにミソついた人間、VAみたいなええとこは拾うてくれんし、 それで灰原はんに頼もうと思いましたんや」 灰原「待ってください、僕のとこも別にそんな」 肉欲「いや、そんなことはあらへん。 あんたとこはスネに傷持っとるのにも貸してくれるはずや」 灰原「うーん…」 埼玉県所沢市、帝猫金融―― 由梨子社長「何やて、金貸してくれやと!」 灰原「はい、社長。TGLに繋いでください」 由梨子社長「灰原、お前にこのカツ丼を食う資格は無い、そこへ座れ」 灰原「は、はい」 社長「なあ、わしら遊びや同人でソフト作ってるわけちゃうのや、 3ケタでも黒が出るような小商いやるんやったら、 ドカチンでもやった方がなんぼかマシやろ」 灰原「しかし社長、今は起業ブームですし、時代が…」 社長「アホンダラ、何が時代じゃっ」 ぎゅうう〜…>ネクタイを締められる灰原 灰原「いてててて」 社長「ベンチャーやるんやったら自分の金でやらんかい、 それか、そうやな…例えば」 灰原「た、例えば?」 社長「そや、TGLに頼まんでも、他に頼むとこやったらあるやろ!」 灰原「え、ま、まさか、他の販社ですか!」 社長「ちゃうわ、オーガストや、オーガスト行ってこんかい! あっこやったら金もあるやろ、少しは流れってもんを考えるのがゲーム屋じゃ!」 桑田のぞみ「…さすが社長や、わしならHOOKて言うとったわ」 灰原「はあ…」 こうして、今日もナニワの街は夜を迎えていくのだった… 〜完〜 |