白鵬と記念写真を撮る幸林君(右)、幸之介君(左)、幸成君(右から2人目)=岸本隆撮影
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横綱白鵬(27)=宮城野=が大会名誉会長を務める子供相撲の「第3回白鵬杯」が11日、東京都江東区の有明コロシアムで行われ、1月19日に72歳で亡くなった元横綱大鵬の納谷幸喜さんの孫の3兄弟も出場した。大鵬さんの優勝32回を目標にしている白鵬は、自分の後継者に大鵬さんの孫を指名、将来の相撲界を託す夢を語った。
大会には、大鵬さんの孫が出場。三女・美絵子さんの二男で4月から埼玉栄高に進学する納谷幸林(たかもり)君(15)、三男の大宮西中1年の幸之介君(12)、四男の東京・有馬小5年の幸成(こうせい)君(11)の3兄弟で、父は、元関脇貴闘力の鎌苅忠茂氏。幸林君はベスト16、幸之介君は2回戦敗退、幸成君も2回戦敗退。優勝はならなかったが、白鵬は「みんな頑張っています」と目を細めた。
この中で、白鵬がとくに素質を見込んだのが幸成君。「小学5年生の子がいいね。新横綱になった2008年かな。部屋に行ったとき、まだ細かったけど、足腰の形がおじいさんに似てるなあと思った。足腰がいい、膝から下がね」
横綱は、こんな夢を語った。「その子が大相撲に入って、上位に来て私と対戦する。私を倒してもらって、私を引退させてほしい。そのときを待ってます」。幸成君は高校進学を希望しており、実現するにしても何年か先の話になるが、それほどの惚れ込みよう。「頑張れよ」と横綱から声をかけられた幸成君は「おじいちゃんはすごい。尊敬してます。高校を卒業したらプロになりたい。おじいちゃんみたいになりたい」と、大鵬さんそっくりの目元に笑みを浮かべた。 (岸本隆)
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