買ってしまったゲームの中には、「何でこんなものに金を払ってしまったんだ…」と思わず言ってしまうものがあります。別に、バグだらけのゲームに対して憤りを覚えるとか、そういうことではなく、ごく単純に、プレイした後に感じる脱力感にぐったりとする、そんなシロモノが、ちらほらとあります。息抜きにプレイするゲームというより、体中からすべてが「ひゅ〜」と抜け落ちていく、というか。
この『黒い衝動』が、まさにそんなゲームでした。アセンブラージュからリリースされたオムニバスAVGとしては、『まぺっとぼっくす』がありましたが…あははは…(乾笑)
レンタルビデオ屋のバイト女性を襲う「最悪の日」、使用人をいじめる「あなたのとりこ」、家庭教師先の教え子にいろいろ教える「赤点」の3つからなる、のオムニバスショートストーリーです。各シナリオごとにそれぞれ数個の選択肢が用意されていますが、1回のプレイには10分もかからないので、すぐに全クリアできるでしょう。飽きる間もなく終わってしまいます。
シナリオとしては、どれもこれも「なきに等しい」といえます。パッケージからは、女たちにいろんなことをする展開を楽しむというイメージがありますが、話の大半がHシーンということで、だいたいの見当はつくと思います。
インストール作業は特に必要ありません。
操作は、すべてマウスで行います。キーボードは受け付けません。また、メッセージスキップ機能はなし。
セーブ&ロードは、任意の位置で9個所まで可能です。セーブファイルは、Windowsディレクトリに作成・保存されます。
CGモードでは、各シナリオごとに、見たCGが1枚ずつ表示されますが、途中で抜けることができないうえ、達成率表示もでないのはおもしろくありません。
ボリュームバランスが悪いのか、BGMはほとんど聞こえません(^^;)ので、コメントは控えます。それにしても、効果音がないというのは、非常に寂しいものがあります。
女性のみフルボイス。演技はわりといいですが、何せシーンの大半がHシーンですからねぇ(^^;)
とにかくHシーンが非常に多い、というか、大半がそうですね。局部や接合部のアップにやたらとこだわっており、そういった方面のグラフィックがやたらと充実しています(^^;)
でろんとして、どうにもメリハリがないのが残念なところ。誰も彼も、顔に生気というものがありません(^^;)
こんなゲームを実際にプレイされている方などいないだろう…と思っていたんですが、SHEOさんのサイトでも被害報告が(^^;) 他にも犠牲者はちょいちょいあるそうです。
Hシーンでのグラフィックにはそれなりに気合いが入っていますが、ダークな「展開」に期待すると、CD-ROMを叩き割りたくなること必定でしょう。単なる「CG集」として割り切れば、それなりの楽しみ方もできるかも知れませんが、個人的にはこういうのは好きにはなれませんでした。
ちなみに、スタッフロールの中には、アセンブラージュの名前は出ていませんでしたから、販売だけを行っているように思われます。