書淫、或いは失われた夢の物語。 / Force作品情報
あらすじ(OHPより) 蜘蛛の糸を伝って。いつかキミに、抱かれる日が訪れるまで。 概要 今は亡きブランド「Force」が生み出したミステリー仕立てのADV。ロットアップによる需要と供給の問題で、隠れた名作との噂が広まった今、市場では不当なプレミアが続いている。 シナリオ「書淫」並びに「失われた夢の物語」の軽いあらすじ。 書淫、 『ホテル内に閉じ込めた 「あなた」が連続婦女暴行魔「χ」となり、人里離れた僻地のホテル邸内にて3人の女性を蹂躙(じゅうりん)する物語です。 僕はたまらずに少女のもとへ行き、 『冬になったら迎えに来ます』 ある日、ホテルから人間が居なくなった。外部に通ずる唯一の正門は堅くカギを閉ざされたまま。ホテルの四方を囲む塀は、まるで外界を拒むかのように堅牢で、とても乗り越えられそうにない。残された置き手紙には一言「冬になったら迎えに来ます」、果たして――? ―― ええい! Forceのシナリオライターは化け物か!! グラフィック正直、シナリオに救われている感が否めません。同一キャラがCGごとにプチ整形するのは仕様ですかそうですか。各自、脳内パッチをうわ何をするお前ら―― 料理の絵、ワイングラスが小さ過ぎ。それとも、これはツッコみ待ちなのか……。 サウンドMIDI形式ですがどれもBGMらしいBGM、変に自己主張していない良質な楽曲で、とても好感が持てました。曲名も―― テーマ1 と愚直(ほめ言葉)で、同名作品の織り成す淡白さに一役買っている気がします。 キャラクタ登場人物はとても少なく、固定ハンドル以外はほとんど登場しません。けれど、これは物語の中核に関わってくる重要なファクターのひとつなので、なぜこの世界の住人にリアリティがないのかは自身でご確認ください。おそらく納得の行く理由であることと思われます。 システム 「nbook」という深沢氏自身が組んだシステムを使っているようです。これに関しては勉強不足のため、詳細がわかりません。プログラム初回起動時にはまず、フォント作成から始まるといったこだわりよう。 総評 この物語には明確に定められた結論がひとつとして存在しません。「書淫」の世界も、「失われた夢の物語」も、そして作中の「現実」でさえも、残された謎に対する答えは何ひとつ導き出されず、最後はプレイヤーの憶測がモノをいう、そんな作品です。読み手に解釈が委ねられるタイプのエロゲーとしてはKeyの「AIR」が有名ですが、この作品もそれに通ずるものがあります。結論は書き手が用意すべき、と考えるかたは見送ったほうがよいかもしれません。 (C) Force 2000 |