青い山脈の眼鏡少女・若山セツ子
昭和4年(1929年)の東京生まれ。昭和21年東宝第1期ニューフェイスに合格。同期に堀雄二、三船敏郎、久我美子、岸旗江、野上千鶴子、伊豆肇、堺左千夫。
若山セツ子さんはお茶目で庶民的な魅力があり、昭和24年に東宝が封切りした「青い山脈」では丸メガネも可愛らしく、おとぼけ女学生を好演。純情乙女って感じの、印象的なアイドルスターであった。
昭和4年6月東京府東京市中目黒(現・東京都目黒区)生まれ。昭和59年5月死去。享年55。
昭和24年封切り東宝映画『青い山脈』に出演したスターたち。右から龍崎一郎さん、原節子さん、池部良さん、杉葉子さん、若山セツ子さん、伊豆肇さんです。
女生徒たちの元気の良さが、それだけでも素晴らしかった“明朗学園ドラマ”の青い山脈。終戦直後の作品。戦争のない平和、自由な時代を謳歌。手をつなぐ若い二人にリベラルな風が吹いた。
暴力学園とか、高校教師が生徒に暴行するような学園ドラマがテレビ放映されるようになった今日、「清く正しい」学園ドラマはリアリティを持たない。今井正監督作品「青い山脈」(東宝映画・昭和24年封切り)は、こうした正統派学園ドラマの原点ともいえる。
戦前の封建的なモラルを打ち破るメッセージがある作品と高く評価。石坂洋次郎原作の青春小説を映画化したもので、興業的に大成功を収めたが、作品全体を貫く健康的な明るさや、ほとばしるような恋愛の美しさが、敗戦にうち沈んでいた人々の心を掴(つか)んだことは想像できる。
女生徒が元気!青い山脈は、戦後の明朗学園ドラマの雛形(ひながた)となり日本映画界にひとつのジャンルを定着させたといえよう。
若く明るい 歌声に 雪崩は消える 花も咲く 青い山脈 雪割桜 空のはて 今日もわれらの 夢を呼ぶ いいですねぇ~
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