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国際
【から(韓)くに便り】ソウル駐在特別記者・黒田勝弘 「極右言論人」は忙しい
韓国は今、旧正月(10日)の3連休中だが、連休明けにもテレビインタビューが予定されている。今度のテーマは北朝鮮の核実験問題だという。「日本の右傾化」や「軍事大国化」に合わせきっと「日本の核武装化」を聞いてくるに違いない。
これもよくある質問だから準備はできている。まず「この地域で非核国は日本と韓国だけ。だから中国の軍事的膨張も念頭に軍事を含めた日韓協力は不可欠」「北の核開発は中国と韓国に責任がある。韓国と北朝鮮は20年前に非核化宣言で合意したのに無視されたではないか」と。
日本については「中国や北朝鮮の軍事的脅威が続けば日本にだって当然、そういう声は出てくる。核武装するかどうかは周辺情勢にかかっている」と言う。以前は「あり得ない、考えられない、不可能」と懸命に否定したものだが最近は変えた。日本の核武装能力は外にあなどられないための「抑止力」になる。
それにしても韓国のメディアが近年、日本に対して極右、極右…といって非難するのは興味深い。先のようなことを言ってきた筆者は「極右言論人」にさせられて久しいが、野田佳彦前首相まで最後は極右の仲間入りとなった。
程度でいえば保守、右派、右翼、極右…の順だと思うが、なぜ3番目までではいけないのだろう。決死とか断固とか強力にとか、とかくオーバーな表現を“こけおどし”に使いたがる言語文化のせいだろうか。おかげで“強面(こわもて)”に見られて得をしていることもなくはない。(ソウル駐在特別記者)
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