(1) |
基礎代謝 |
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女性の方が基礎代謝量は少ないです。女性が脂肪質であるからです。一方男性は筋肉質で基礎代謝量が多いのです |
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基礎代謝が少ないことは少ないエネルギーで生きていくことができる、効率の良い身体だということです |
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普通は代謝と寿命は反比例します。つまり細胞の酸素消費量が多いほど寿命が短いのです |
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これはローソクの火でいえば、女性はチョロチョロと長く燃え続けるのに、男性はパッと燃えてしまうわけです |
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別のことでいえば雪山で遭難した場合は、女性の方が基礎代謝は少ないので耐久力を発揮できるのです |
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女性は外界の変化に対してもエネルギーを浪費しないよう生理学的に高い適応能力を備えているといえます |
(2) |
女性ホルモン |
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女性ホルモンが血管に良い方に作用して、血圧を下げ、高血圧症や動脈硬化を抑制しています |
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現に2005年の厚生労働省の人口動態統計では、1年間に人口10万人あたり
心疾患で死亡する女性 --------- 45人 (男性は83人)
脳血管疾患で死亡する女性 ----- 36人 (男性は62人)
のように、女性は男性に比べて約2分の1と少ないのです
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実際に日本人の血圧を調べた厚生労働省の国民栄養調査によると、
女性の血圧は男性の血圧に比べて
・最高血圧(収縮期血圧)は閉経するまで平均10mgHg低く、閉経後は徐々に追いつく
・最低血圧(拡張期血圧)は70歳ころまでは平均5mgHg低い
のです |
(3) |
男性ホルモン |
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男性ホルモンには免疫力(病原体と戦う力)を抑制する作用があります |
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男性ホルモンを産生する精巣(睾丸)をネコなどの動物で摘出すると、確実に長生きします。人間の年数にすると約10年長生きするといわれています |
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去勢されると戦わなくなることも含めてケガや病気をしなくなるからと推定されています |
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ヒトでも男性ホルモンが少ない人は、胃ガン、結核が少ないです |
(4) |
遺伝子の構造 |
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男女で染色体が異なるのは性染色体で、男性は「XY」,女性は「XX」です |
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このうち親の形質を伝承するのは「X」染色体がメインであり、病気や老化に関する遺伝情報は「X」染色体にあります |
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女性の「XX」では片方の「X」に欠陥があっても他方の「X」が正常であれば問題は起こりません |
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男性の場合は1つしかない「X」染色体に欠陥があれば、その影響もまともに受けてしまい、耐久力の弱さ、そして短命につながる可能性があります |
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ネズミで人為的に母親だけの遺伝子を持つ仔(子)は、通常の父母からの遺伝子を持つネズミよりも1.3倍長生きであった研究結果が最近発表されました |
(5) |
脳 |
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男女の脳の構造上に差異があることも一因とする考えもあります。 |
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女性の脳では、脳卒中などで脳に障害を受けると左右の脳でサポートしあって回復しやすいのに、男性の脳ではそのような補完機能が弱いとされています |
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脳の容積は年齢が進むと小さくなるが、女性の方が萎縮は少ないとされています |
(6) |
社会的な環境要因 |
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わが国の平均寿命の男女差は7歳で、世界の中では性差が大きいです |
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わが国の男性が三大死因(ガン、心疾患、脳血管疾患)で亡くなる率が高いことが影響していると考えられています |
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それはわが国では「男は社会で働くものだ」と教え込まれ社会で働くことで、過労、ストレス、食生活の乱れでの生活習慣病に罹りやすいと考えられています |
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女性の社会進出が進んでいる北欧諸国では、女性の平均寿命の伸びが鈍化し、男性の平均寿命が伸びて、男女差が縮まってきていることも逆の証明にもなっています |
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健康管理の上では、女性は健康に関心が高く、健康管理がうまくでき、健康でなくても適応し生活できる、などの能力を持っている |