虚構の環:第1部・再処理撤退阻む壁/6止 上層部「維持」で意思統一
毎日新聞 2013年02月08日 東京朝刊
04年、核燃サイクルの問題点と撤退に向けた方策をまとめた経産省職員のメモが残っている。「国民的コストが大で安全性に関する懸念が強い。反原発派のみならず原子力推進論者の中にも批判がある」としたうえで「民間任せの使用済み核燃料の取り扱いについて国の責任を明確にし、立地自治体に対し血みどろになって説明、撤退への了解を獲得する」と書かれている。
問題点は今も重なる。だが今、撤退に向け奔走する人物はいない。=おわり(肩書は当時)