感想


Phantom 〜Phantom of Inferno〜 (ニトロプラス

2000年2月25日発売

 人間の極限状況を描いた、ハードなシナリオが魅力のゲーム。大筋はいろんなサイトでわかるでしょうから省略(^^;
 ストーリーの中におけるプロットの埋め込み方、キャラが口を開くタイミング、イベントを担当するキャラの選定、エンディングでの余韻の残し方など、憎いほど緻密に計算された展開は、現在流通している18禁ゲーム中、屈指の完成度を誇ります。状況を的確に説明し、プレイヤーに過不足のない情報を提供するテキスト、など、卓越した点を指摘することが可能です。
 しかしこういった要素は、プレイを「飽きさせない」といった点においては十全に機能が発揮できるものの、描写しているのが個人の究極的な極限状況にあり、外部からの物理的な圧力と自己保全とのバランスがギリギリのところで保たれているため、そこには想像も解釈も介入の余地を許していません。かかる状況において主観を導入するには、それを「対象」として見るほかありませんが、肝心のゲーム世界は主人公視点で綴られており、その「物語世界」に参加するには、主人公の「対象」化は不可となります。
 このコンフリクトの結果として、私は、主観の介入不可、すなわち、「解釈不能な物語の鑑賞」という姿勢で眺めざるを得ませんでした。
 つまり、徹底した「リアル」さの追求が、情動を完全に抑制する方面に働くわけです。記号化不能の極限状況は、それがリアルであるがゆえに、そのリアルさの持つ意味が喪失する、と言えましょう。「人間のドラマ」を描くためには、その人間の行動その他に対し、意味付与が可能な程度の余裕が残されている必要があります。人間が意味付与不能なまでに徹底的な極限状況に置かれ、なおかつ世界の視線を主人公というのぞき窓から見ている以上、その「世界」は評価不能の「関与不能対象」に留まらざるを得ません。
 蛇足ながら、印象に残っているキャラが志賀というあたり、私の「主観による呪縛」を明示している、とも言えましょうか。

※以上の考えは、私が掲示板において表明した意見をまとめなおしたものです。蓼原シュン氏の「反論できない完全な極限状況だけに、ユーザーを納得させる図式としてわかりやすくはありますが、自己の問題意識に引きつけて理解する余地はあまりないでしょう」というまとめが、簡にして要を得ていると言えましょう。

2001年3月17日

Lien〜終わらない君の唄〜 (Purple

2000年1月21日発売

 死んで幽霊として復活してラブラブになるというお話ですけれど、ギャグ・ほのぼの・しんみりの三つがミックスされています。この三つは別個のパートとして分かれているわけではなく、基本的にはどのパートにもギャグが入っていて、ラブラブになる展開ではほのぼの、そしてエンディングではしんみり、という感じになっています。この三要素の組み合わせ方はなかなか上手く、またシチュエーションごとのテキスト切り替えも憎いモノがあります。
 さらに、「ほのぼの」の描写自体はごく平凡なものですが、「しんみり」部分の使い方、そしてエンディングへまとめていく手法は、ずいぶんと繊細さを感じさせます。ギャグの豪快さゆえ、どうしても大雑把な部分に目がいきがちですが、テキストの使い方などを見ても、「細部に神宿る」といった言葉を思い出させる出来になっています。
 ただ、ギャグの量が凄まじく多い上、「何らかの元ネタがある」と思われるコメディ的なギャグが大半なので、ウケなければただただ登場人物たち全員がバカやっている、としか見えないのが残念。この点、ネタ的に万人向けといえる『晴れのちときどき胸さわぎ』(カクテル・ソフト)とは大きく異なります。私はといえば、連中が濃すぎてついていけんという状態になりましたデス。
 ストーリーがキッチリと作られている佳作だとは思いますが、全体を貫くギャグが肌に合わなければ、プレイを続けるのは割と大変です。

2000年3月8日

For Season.〜めぐりゆく季節の中で〜 (戯画

1998年9月25日発売

 大学生の主人公が家庭教師となって、教え子たちと愛をはぐくむ…こう書くと身も蓋もありませんが、実際その通りなのでこれ以上なにも言いようがありません(^^;)
 このゲームの最大の「ウリ」は、勉強中の女の子たちがチビアニメとなるときの動きです。彼女たちたちからポコポコと「フキダシ」がわき出て、これが勉強の進み具合を示している、という演出がまず楽しい。また、もろもろのアイテム類を机(狭いんだ、これが)や壁に効率よく配置していく必要があります。集中力が切れると、彼女たちはグースカ寝ることになりますが、これがまた楽しかったり(ヨダレ垂らした挙げ句、椅子から転がり落ちたりします)。
 それなりに楽しむことはできますが、シナリオはあってないようなものですし、Hシーンに到達するまでにはかなりの時間がかかること、特にアドベンチャーパートが退屈であることということを考えると、ちょっとチグハグな印象は否めません。また、1998年後半発売という時期を考えれば、こういう「会話で進展」するタイプのゲームであれば、やはり音声は必要でしょう。初め「あれ、声が出ないぞ、どうしたのかな」と思ったものですから。
 ただ、ゲーム中の女の子の髪が長いのはよくある話ですが、美佳の髪、あれでテニスができればその時点で芸になりまっせ(^^;)

2000年5月8日

WHITE ALBUM (リーフ

1998年5月1日発売

 シミュレーションゲームの要素が強い恋愛ゲーム。既存の恋愛ゲームとは異なり、「恋愛」のあり方自体を問うスタイルのシナリオです。リーフなればこそできた野心的な試み、と言えましょうか。
 イベント発生がランダムで、これがエンディング決定を左右するというシステム的な問題点がかなり批判を受けています。しかし、それ以前の問題として、前後のイベントの整合性がまるで取れていない上、個別で見れば秀逸な会話がストーリー展開にまるで効いてこない点が致命的でしょう。テキストは高水準のものであり、題材もいいものをつかっているだけに、もったいない。こんなことをされた時点で、「ゲームセットだな、青年」です。
 キャラクター面では、主人公に関して問題あり。「裏切る」という前提条件がある以上、それなりの精神的な背景(葛藤なりなんなり)をえぐり出して欲しいものです。「痛い」という感想をしばしば見受けますが、感受性が摩耗している私には、まるで電車の乗り継ぎをやるように乗り換えているだけに思えました。スタート地点の「恋人同士」の「重み」がないとね。また、その「裏切り」をヴィヴィッドに出すのであれば、主人公をもっとオーソドックスに設定するべきでしょう。だらしなさ(「情けなさ」ではありません)もあそこまでいくと、興を削ぐばかり。脱−「くっついて終わり」を本気で考えるのなら、モチーフに工夫をして欲しいものです。
 そうはいっても流石はリーフ、サウンドはやはりピカ一です。ヴォーカル曲『POWDER SNOW』は、しっとりとしたいい曲ですよ〜。レーベル面のデザインもいいですし、値段下がりまくってるので(^^;)音楽CDと割り切っても損はないでしょう。

1999年10月10日

いまじねぃしょんLOVE (U・Me SOFT

1998年3月6日発売

 一ヶ月間に一千万円というノルマのため、ひたすらイメクラ経営に励みますが、その実際は、掃除をしたりチラシを撒いたり、はたまた新サービスの開発と称してイメクラ嬢とヤリまくるという(^^;)
 イメクラでいくら稼ぐかをテーマとしたシミュレーションゲーム…に見えますが、実際の所はAVGです。結構イベントフラグを立てるのがきつめではありますが、オンリープレイに徹すればそう難しいことではないので、やや中だるみしがちなのが難ありでしょう。そうはいっても、ユーザーインターフェースがなかなかよいので、プレイして疲れることはありません。それよりも、起動するたびにプレイ時の時刻をチェックするようで、午後6時過ぎに起動すると「こんな明るいうちからヤるの〜?」という間延びした声が(^^;)
 キャラクターのバリエーションはそれなりですが、苗字のセンスがどうも良くない…。最後のハッピーエンドがみな後味の良い形になっているのがマル。ただし、アル中というのは、「禁酒の誓い」だけでどうこうなるものではないと思うのだが…。声優陣の頑張りもあって、ノリの良さはプラス評価。CGの大半がHシーンだけという印象なのが寂しいところ。
 ただ、手軽でテンポの良くプレイできるため、時間がないときの「つなぎ」にはもってこいのゲームでしょう。舞台を「イメクラ」にしているだけあって、コスプレのバリエーションも、学生服、メイド服、スクール水着、園児服などいろいろとあって飽きません。
 全員を攻略するとおまけゲームに突入できますが、これが意外と難しかったりします。ギャグのネタもよく判らんかったし(^^;)
 シナリオは大したことないのですが、演出が頑張っていることもあり、まずますの良作と思います。

1999年10月27日

Dice Kiss (メイフルハウス・かれん

1998年1月23日発売

 ダイスを振って出た目だけ進み、行き先に女の子と会うと会話が発生、イベントが起こったり好感度がアップしたりというスタイルの、いわばボードゲームなんですが、相手先の女の子が何処にいるかはマップ上で表示されている上、ダイスは慎重にやればそう狙った目を大きく外すことはないので、ダイスを振るたびに女の子と「出会う」ことができます。こういうことをする人を、世間はストーカーと呼ぶのですが、追っかけられる女の子の方はいつも同じ会話をしてくれます。そして、ごく稀にイベントが起こるのですが、そうでなければ、何ヶ月もの間、えんえんと「やぁまた会ったね」を繰り返すこととなります。こんなことする人嫌いです
 しかも、この会話時のバストアップCGでは、どいつもこいつも服を着ていない姿で登場してくれるので、非常に気持ち悪いです。これで音声つきででもあればまだいいのですが、そういう気のきいたものはありません。
 そして、忍耐強く最後の最後までストーキングを続けた果てに、相手とラヴラヴになることができますが、報酬が苦労に見合っていません。シナリオがないに等しいというのは目をつぶるにせよ、プレイの際に感じたストレスと消費した時間に見合った見返りが欲しいわけですよ。でも、そういう要素が皆無というわけで。
 単調になりがちなゲームであるのなら、せめて「暇つぶしにプレイ可能」なシロモノを作ってくださいな。

1999年10月10日

人間狩り (アリスソフト

1997年12月18日発売(『アリスの館456』同梱)

 ダイスを振って出た目だけ移動し、隠れている女の子を捜し出すというボードゲーム。取り合いをする中でバトルの類もあって、この掛け合い自体は面白いのですが、女の子をゲットできるかどうかはひたすら運次第、しかも自分が見つけないとCGは登録されないしHなこともできないと、プレイヤーに度重なるリプレイを無理強いするような作りには納得いきません。なにせ、頭を使う余地がない(攻略法を考えても意味がないし、シナリオも存在しないと言っていいし、キャラも出番がない)ので、CG集めだけのためにプレイするのは苦痛です。一人前にCD-ROM1枚を使っていますが、それほどの内容ではありません。飽きが来るのは非常に早いものと思います。
 暇つぶしゲームにもなりません。なにせ、開始したらセーブできないという異常な仕様。セーブ&ロードを回避させようという魂胆かも知れませんけれど、プレイ中にロードできないようにすればいいだけのことで、ゲームの中断が不可能とあっては「ちょっと息抜きに…」にもなりません。もっとも、『かえるにょ・ぱにょ〜ん』の極めモードあたりを続けていた方が、まだ楽しいですしね。「おまけソフト」と割り切れば何とも思いませんが、これが代金の一部になっていると考えるのは精神衛生上非常によろしくないという存在になっていることをつけくわえておきましょう。
 うっ、上の『Dice Kiss』と似てるかも(^^;)

1999年10月13日

コレクター〜制服の目覚めるとき〜 (Melody

1997年11月7日発売

 女生徒陵辱サークルに入った主人公が愛に染まるか鬼畜に迫るかを自由に選べるという、これまでにないゲーム。キャラクターたちの好感度が一定以上になると、純愛系のピュアサイド・陵辱系のインモラルサイドに分かれます。それぞれのサイド描写は非常にすぐれたものがあり、セリフ使いの巧みさなどはさすがです。しかし、設定を説明せずに放置しているため、シナリオとしてみるとえいえんの世界に連れていかれたような印象を受けます。それまでラヴラヴ状態だった女の子を奈落の底に突き落とす、そこには鬼畜の醍醐味を確かに感じると思いますし、ピュア・インモラル両サイド間の格差ゆえに生まれる効果はなかなかのものなのですが、「奈落」とは何ぞや、と問われると、わかりません。このため、全体を包括するのが見えません。
 結局、個別ゲームの寄せ集めと見れば秀作ですが木に竹を接いだという印象は否定できません。
 キャラデザにかなり癖があります。個人的にはちょっと肌に合いませんでしたが、塗りが非常に丁寧で好感を持てました。また、なぜかBGMがベタのWAVEというのには驚き。『Melody』を出したMelodyだけに、もう一工夫欲しかったもの。
 というわけで、長期中断中。再開の目処無し。手放す予定もないですが。もしコンプリートする事があれば、レビューを書き直すこともある…かな? ただ、非常にレビューを書きにくいゲームなんですよね、これ…。

1999年10月11日

Highschool Terra Story (URAN

1997年6月12日発売

 平凡な男子高校生を主人公とした、恋愛ゲーム。「純愛」がテーマだそうですが、どうもズレているようで、単にオンリープレイ必須のゲームと割り切るほうがよさそうです。動作がかなり重いので、ある程度のマシンパワーは必要です。
 最大の問題は、イベントが少ない上に、放課後の行動を毎日律儀に行う必要があるので、日付を進める「作業」を要求されることです。この際、主人公の顔がマップ上で「どろーっ」とアニメするのですが、時間がかかって鬱陶しいだけ。ヒロイン候補が絞り込まれた後は、平日に「偶発的なイベント」が起きることはほとんどないので、ただただマウスをクリックするだけ。1分のイベント時間を見るのに必要な作業時間はおおむね6分半程度(←ムカついたので時計で測りました。体感時間はもっと長い)。それも、お遊び的に楽しめる工夫などがあればいいのですが、フラグの立て方を誤ると大変なことになり、そして誰もいなくなったと相成ります。
 シナリオもかなりひどいもので、何よりも、テキスト量が絶対的に不足しています。会話の回数も少なく、描写云々以前に、与えられる情報が少なすぎます。恋愛ものである以上、プレイヤーのインサイドが必要なのですが、主人公が勝手に女とくっついて終わり、そういう風にしか見えません。しばらくしてHできるようになっても、毎週毎週ヤりまくってパラメータを上げないとエンディングにたどり着けなかったりと、ものすごい純愛ストーリーです。時間だけはかかるので、粗がはっきりと見えてきます。
 CGは確かに綺麗ですが、これには量的な不足という問題があります。問題なしといえるのは、CVだけではないでしょうか。
 このゲームでは、登場人物の他、セーブデータまで次回作以降に引き継がれるとのことですが、この作品だけで十分です。

1999年10月11日

放課後恋愛クラブ (LIBIDO

1996年12月13日発売

 主人公たちが「恋愛クラブ」なるものを開き、女の子と会話してデートに持ち込んで恋愛関係へと発展させるというゲームなのですが、ネーミングの偽善的な響きがどうも好きでないので、ここは素直に放課後デートクラブなんていうほうが良かったのでは、と思ったのが第一印象。
 で、女の子との会話や態度の変化を楽しむという位置づけのようですが、システム的な問題がかなり。まず、メッセージ表示の遅さもさることながら、要所要所で一時停止してくださいます。このゲームが発売された後に購入したマシン(MMX Pentium200MHz、S3-Virge4MB)で「遅い」と感じましたから(^^;) また、オンリープレイ必須なのに、デートできなかった日には他の娘とも話さなくちゃいけなかったりするのは勘弁してほしいですね。また、デートシーンでの服装にも違和感があったし。
 私的に評価を決定づけたのは、シナリオ(というよりストーリー)でした。イベントに依存しないこと、また男性本位のステレオタイプ的女性観を脱ぎ捨てていたのは評価できますが、それより何より、会話のテンポが異常に悪いのが致命的。会話の内容たるや、回りくどいわ説明くさいわ。これで口説けると思うのならファミレスなど飛び出て街角でナンパしてきなさい…失礼(^^;) 真面目な話、音声なしのゲームですし、メッセージをテキストとして表示する以上、文章語として「読める」ものにして欲しいものです。言葉遣いなどもTPOにそぐわないし。『痕』をコンプした翌日にプレイを開始したというのが大きかったのかも知れませんが、「会話」で勝負している以上、言葉遣いと間合い・リズム(表示速度とは無関係です)に気を使って欲しいものです。

1999年10月11日

リィナ☆クリスタル (COLOSSUS)

1996年3月22日発売(DOS版)/1996年9月13日発売(Windows版)

 キャラクター設定自体、かなりキているシロモノですが、それ以前の問題として、笑えないギャグ(のつもりであろう話題)を連発されても、どう反応したらいいのか困ります。この種のギャグ(と考えているのであろう話)は「内輪ネタ」と称される部類に入るのでしょうが、これでは、ストーリーを追う以前にやる気が萎えます。
 私が、システム的な問題以外の理由でプレイを中途放棄した、数少ないゲーム。お金が余っていて好奇心が沸いてきたという奇特な方にのみお勧めします。

1999年10月10日

Only You 〜世紀末のジュリエットたち〜 (アリスソフト

1996年1月発売

   会員限定として有名なゲーム。アニメや特撮ネタが多用されているそうですが、そういった方面への興味や知識のまるでない私には、「何らかのパロディなんだろうな」という見当はつくものの、それ以上のことはわかりません。スタッフの趣味という見方も可能でしょうが、このゲームを高く支持するプレイヤーが多いのは、Xゲームのプレイヤーのうちかなりの層においては、趣味がそちら方面にかなり傾斜していることを意味しておりましょう。コテコテのギャグにも、ついていければ楽しい(ミュシャの一挙一動など非常に楽しかった)のですが、わからなければ面白くも何ともありません(タイガージョーの一連の発言や行動など、私にはさっぱりわかりませんでした)。
 キャラクターもそれなりに個性的で、会話などもやはりそれなりに楽しいのですが、ゲーム全体を貫くテーマが中途半端かつ曖昧で、なおかつエンディングが唐突かつ御都合主義的という印象が否定できません。何だかんだといって良い目に遭う主人公はともかく、ダーティヒーローである鴉丸の妹はどのシナリオをクリアしても救われないなど、「御都合主義」もマルチスタンダードに適用されており、かなり嫌な思いをしたのも確か。
 キャラクターの取り扱いについては、主人公の行動次第では不幸モードに突入します。私は初回プレイでいきなり不幸モードとなり、「なんだよこのゲームは」と思いました。どうも、シナリオ面で、バランスの悪さが目立ちます。
 「漢のゲーム」(ホモじゃないよ)として語られることも多いのですが、主人公が体育会系の突撃野郎という設定は面白いものの、感情移入はやりにくかったのが確か。だいたい、街中を歩き回って女の子と出会うという行動は、言葉を変えれば修行をサボって出会いに期待しているように見えます。「硬派」にこだわるのであれば、女の子と「出会う」という方法は、ちょっとマズかったのでは。
 それなりに面白かったのは確かですし、キャラクターの設定なども先駆的なものを感じさせますが、高評価で決めるのには躊躇いを感じます。そうそう、BGMは非常に良い感じですね。
 なお、Windows版は、SYSTEM3上で動作しますが、不安定である上重たいのが難点。SYSTEM3.6への移植ツールが発表されています(置き場失念。アリスソフトHPからのリンクでたどれたはず)ので、これを使うことをお勧めします。

2000年1月4日

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