「カスタムメイト3」以来「一人の女の子と同居生活を送る」というタイプのゲームが色々と出ましたが、「期間が長くて飽きる」というようなものも結構あるようです。そういった同居型のゲームで私がプレイしたものの中では最もゲームバランスが取れている、と思ったのがタイトルの「Making Candy 〜お気に召すまま〜」です。きゅろっとより1996年12月に発売になっていますが、このゲームはPC-98版とWindows95版が同時発売になっています。もっとも、Windows95版も16色らしいですが。(私がプレイしたのはPC-98版のみ)
ゲーム内容は、映画館で知り合った女の子「亜衣」ちゃん(名前変更可能)と同棲生活をするというものです。同棲の期間は50日で、それが過ぎるとそれまでの行動の結果によってエンディングが決定されます。面白いのは主人公や女の子の名前だけではなくて、主人公の一人称も設定できることです(ちなみにデフォルトは「僕」)。「カスタムメイト3」では主人公の性格が3通りに設定できて、それによって一人称が変化するという仕様でしたが、このゲームのように自由に設定できるという方が良いでしょうね。
主人公は昼間はアルバイトに行き、夕方には駅に戻ってきます。駅では妖しいアイテムを売ってくれるお店に寄るか、そのまま真っ直ぐ帰るかの選択となります。たまに駅でイベントが起きることもありますが。(何日目に起きるかというのはあらかじめ決まっていて、ランダム性があるわけではありません)
家に戻れば亜衣ちゃんとHするか、何もしないで寝るか、のどちらかとなります。アイテムの中にビデオがあり、これを見るためには何もしないで寝ないといけません。
亜衣ちゃんとは同棲する前に何度もデートをしているようで、その間に初体験は済ませているみたいなのですが、Hに慣れないうちはかなり痛がります。現実にはこれぐらいの反応が正しいみたいですが。
H前に亜衣ちゃんの来ている服を着替えさせることができますが(着ている服によってシチュエーションが変わります)、最初からあるのが、
[1] セーラー服 [2] Tシャツにショートジーンズ [3] 裸エプロン
で、店から購入できるのが、
[4] スクール水着 [5] 奴隷服
です。もうちょっとコスチュームの種類を考えて欲しかったものですが。(「奴隷服」なんていらんぞ)
Hのパターンを決めたら後はほとんど見ているだけです(たまに選択が入りますが)。Hの際に色々コマンドを入れるのは、回数が少ないゲームならいいでしょうが、このゲームのように回数が多い場合はシンプルにする方がプレイヤーの負担が少なくなるので、結果的に正解だったと思います。
このゲームにおいては50日間の中で日常イベントが結構起こるので、比較的飽きずにプレイできるというのも特徴的なことではないかと思われます。中でも印象に残っているのが、主人公が亜衣ちゃんを抱こうとしたら不能になってしまうというもので、亜衣ちゃんはえっちぃなポーズを取って何とか立たせようとするのですが、うまくいかずにとうとう泣き出してしまいます。それを見ていた主人公はあまりの健気さに打たれて回復した、というものです。
このゲームより前に「主人公が不能になる」というイベントがあるゲームは記憶にないのですが、果たしてあるのでしょうかね? 「To Heart」はこれより後だし。
さらに特徴的なこととして、「浮気ができない」ということが上げられるでしょう。この手のゲームでは大抵浮気相手がいるものですが。「3Pプレイ」というのはできるのですが、このゲームでは「男2×女1」です。ですから亜衣ちゃんを他の男にも抱かせることになるわけで、こんなのやりたくないですね。また、「レズプレイ」というのもできますが、これは当然見ているだけだし。結局、どうやっても主人公は他の女の子とHすることはできないのです。余談ながら、レズばっかりやらせていると亜衣ちゃんがレズに目覚めてしまって主人公が捨てられるというエンディングになるとか。
ゲームを1回クリアすると2回目からは亜衣ちゃんのパラメータが見られるようになるのですが、パラメータには、
[1] エッチ度 [2] 愛情度 [3] 不満度
の3つがあります。(他に隠しパラメータがあるかもしれません)
エッチ度が60以上ないと完全なハッピーエンドにはならないので、Hにもせっせと励まなければいけないわけですね。エンディングは全部で16あるそうですが、完全なハッピーエンド以外にはあんまりいいエンディングはないらしいですねぇ。
そう言えばこのきゅろっと、「スーパーロリータブランド!」と称していますが、亜衣ちゃんは顔は可愛いけれど身体の方はなかなかのナイスバディです。ですので全然ロリという感じがしません。看板に偽りありでは、と思うのですけれど。
「小さくまとまっている」という感はなきにしもあらずで、一般的にはそれほど高い評価がなされているゲームではないようですが、この手の同居型のゲームとしてはゲームバランスが良く取れているということで印象に残っているゲームです。個人的には結構好きな一本ではあるのですが。