EP−ROMの昔話・その17

Satyr

2002年12月20日

 変わったタイトルですが、「サティア」と発音します。「Aypio」(アーヴォリオ)より1994年9月に発売になったゲームです。この「アーヴォリオ」というブランドは今はありませんが、「13cm」というのがここの後継ブランドのようですね。

 このゲーム、「お花の育成シミュレーション」という、変わったジャンルのゲームで、そのことに興味を持ってプレイしたのでした。

 内容は、と言うと、

 お隣のお花屋さんが2週間の旅行に出かけることになり、一人娘で短大生の綾香さんが一人でお留守番することになりました。そこで主人公(たぶん高校生でしょう)がお花のお手入れのお手伝いをすることになった、というゲームです。綾香さんと主人公の関係は明確には語られていませんが、ゲーム中のセリフから判断するとお互いに小さい時からの知り合いのようです。

 さてお花には妖精が住んでいまして、無事に花を咲かせることができるとその妖精とHできます。2週間の終わりには綾香さんともHできます。まあ、それだけのゲームなんですが。

 ゲームバランスとしては相当ヌルいと言ってよく、普通にプレイしていれば問題なく花を咲かせることができるでしょう。このゲームは毎日の妖精や綾香さんとの会話を楽しむゲームと考えた方が良いかもしれません。1プレー3〜4時間くらいで終わるお手軽ゲームですし。

 面白いのはこのゲーム、インターフェイスがWindowsのようになっていることで、壁紙を張り替えることができたり(ただし2種類しかないが)、メッセージやパラメータがウィンドウ表示され、メッセージウィンドウはリサイズ可能など、Windowsの操作性をマネたものになっています。この当時はWindows3.1が普及しはじめたころですが、DOSでもWindowsのようなインターフェイスが可能だぞ、という気構えを見せたものかもしれませんね。ただしこれの操作性が良くないんだ。(^^;) 普通にウィンドウを固定表示にした方が良かったのでは、と思えるのですけれど。

 ところでなぜこのゲームを取り上げたのかと言いますと、綾香さんはXゲームのヒロインとしては非常に珍しい「年上の幼なじみ」なのですね。「親戚のお姉さん」は除くと、私の記憶している限りでは「年上の幼なじみ」は片手で足りるほどしか知りません。「幼なじみ」はヒロインとして掃いて捨てるほどいますが、ほとんどは同い年、若干年下がいる、という程度で「年上の幼なじみ」というのはほとんどいないと思います。設定を考えると綾香さんを年上にする積極的な理由というのは感じられませんが、なぜこうしたのか不思議な所です。なお、この綾香さんはのちに「SEX2」というゲームで再登場しているようですね。

 このゲーム、Windows版は「Satyr95」というタイトルで発売されていますが、何でも年下ヒロインが追加されているとか?

 別に積極的にお勧めする理由はないのですが、のんびり雰囲気を楽しむつもりでプレイするのであればそう悪くはないゲームだと思えます。間違ってもシナリオや恋愛模様を期待してはいけませんが。珍しい「年上の幼なじみ」が登場するということで記憶に残っている1本です。

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