円安:一時90円台 2年7カ月ぶり
毎日新聞 2013年01月18日 11時46分(最終更新 01月18日 13時33分)
【ワシントン平地修】17、18日の外国為替市場で、日銀が追加の金融緩和に踏み込むとの観測から急速に円売り・ドル買いが進み、円相場は一時、10年6月以来約2年7カ月ぶりに90円台まで下落した。対ユーロでも約1年8カ月ぶりに1ユーロ=120円台に値下がりした。
17日のニューヨーク市場で一時1ドル=90円14銭まで下落、18日の東京市場でも90円台をつけた。日銀が21、22日に開く金融政策決定会合で、前回の会合に続く金融緩和に踏み込むとともに、2%の物価上昇率目標を決めるとの見方が強まっているためだ。この日は住宅や雇用関連で、米経済の堅調さを示す指標が発表されたことも、円売り、ドル買いを加速させた。
18日の東京市場は、麻生太郎副総理兼財務相、甘利明経済再生担当相、白川方明日銀総裁が、デフレ脱却に向けた政府・日銀の共同文書作りで会談することを受け、円売りが継続。午前8時過ぎ、一時90円9銭をつけた。その後は、当面の利益を確保するためのドル売りがあり、89円台後半で推移している。