アルジェリア:武装勢力が3日本人拘束、10人安否不明
毎日新聞 2013年01月16日 21時10分(最終更新 01月17日 01時18分)
犯行声明はアルカイダの北アフリカ組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」から分派した「イスラム聖戦士血盟団」がアルジェリアの隣国、モーリタニアの独立系通信社を通じて明らかにした。「アルジェリアが(マリ軍事介入のための)仏戦闘機の領空通過を許可したので狙った」と説明している。AQIMはアルジェリアと国境を接するマリ北部を拠点としている。
マリでは、イスラム過激派が支配地域を拡大し、政府と対立。先週からフランス軍が政府軍を支援するために軍事介入し、イスラム過激派はフランス人に対する報復を警告していた。
在アルジェリア日本大使館は、アルジェリアで日本人が拘束されたとの情報があり、「確認を進めている」としている。
インアメナスはリビア国境に近く、石油や天然ガスなどが豊富なことで知られる。アルジェリアでは90年代に政府とイスラム原理主義組織の内戦が7年以上続いた。原理主義勢力はアルジェリアからマリ北部に流入し、AQIMを結成。マリ北部で外国人に対する身代金誘拐を資金源としてきたとされる。またリビアのカダフィ政権が11年に崩壊した後は、リビア内戦で使用された大量の武器がマリなどに流入したとみられている。
◇英BP「事件発生を確認」
【ロンドン小倉孝保】BPは16日、「アルジェリアのインアメナス・ガス田で今朝、安全上の事件が発生したことを確認した」と発表した。BPによると、このガス田はBPとアルジェリア国営の「ソナトラッチ」、ノルウェーの「スタトイル」の3社が共同事業体を作って運営している。出資比率はスタトイル50%、BP46%。