ルース駐日米大使インタビュー全文:(2)オバマ大統領の被爆地訪問
2013年02月05日
−−2010年8月6日、大使は米国の政府高官として初めて、広島の原爆追悼式典に出席されました。2010年の1月には、当時の広島市の秋葉(忠利)市長がワシントンDCを訪問してオバマ大統領と会談し、記者会見で、オバマ大統領が広島訪問に関心を示したと明らかにしました。2期目のオバマ大統領が広島、長崎を訪問する可能性はどうお考えでしょう。
◆ルース大使 まず、広島と長崎の追悼式典への出席は、私にとってここ日本での在任中の(経験の)中でもより記憶に残るものでした。私自身、大きな衝撃を受けましたし、それをオバマ大統領とも共有しました。現地への訪問は、二つの意味で重要でした。
まず一つは、第二次世界大戦の犠牲者すべてに敬意を表したかった。そして二つ目は、核兵器廃絶というオバマ大統領が掲げる課題であり夢を前進させるための支援をしたかったのです。大統領自身も述べている通り、彼の生きている間に達成することはできないかもしれませんが、願わくば、私たちの子供たちの時代には実現したい。ですから(出席は)私にとって個人的にも、非常に、非常に重要なことでした。大統領が、質問に答えて「在任中に広島に行く機会があれば光栄だ」と言ったことは知っていますし、それが(実現すれば)この地域で(核兵器廃絶という)課題をさらに前進させる大きな、そして象徴的な行事になることは間違いないでしょう。しかし、大統領の日程を決めるのはホワイトハウスですし、2期目の任期中に広島に行くかどうか、行くならいつかを決めるのは大統領です。しかし、(実現すれば)大統領は非常に光栄に思うことでしょう。
(続く)