ルース駐日米大使インタビュー全文:(1)トモダチ・イニシアチブと若者支援
2013年02月05日
−−米国政府と米日カウンシルは、日本政府の支援も得て「トモダチ・イニシアチブ」を始めました。なぜ、どのようにこのアイデアを思いつかれたのでしょう。これまでの進展はどうですか。
◆ルース大使 質問をいただき、ありがとうございます。「トモダチ・イニシアチブ」は、2011年3月11日の(東日本大震災とその後の原発事故による)危機から生まれた非常に大切な取り組みです。ご存じのように、私たちはトモダチ作戦を実施しました。そして東北の方々を支援し続ける方法を見つけたいと思っていました。私は何度も東北地方に足を運び、ある時、陸前高田市の戸羽(太)市長にお会いしました。 私は市長に「米国はどのような形で支援を続けることができるでしょうか」とうかがいました。すると、市長は「若者世代に希望と夢を与えてください。そして米国の若者世代との絆を作ってください」とおっしゃいました。これがきっかけとなり、トモダチ・イニシアチブが生まれました。以来、イニシアチブは大変成功を収めていて、私は誇りに、そして素晴らしいと感じています。私たちは東北地方の若者たちだけでなく、日本全国の若者たちが米国の若者らとつながることができるよう、たくさんの寄付を集めました。こうしたことが来るべきこれからの数年、いえ数十年、私たち両国の結びつきを深めてくれることでしょう。
−−未来への投資、というわけですね。
◆ルース大使 未来への投資です。2国間の関係ということを考えてみましょう。例えば日本と米国のように深い関係があっても、若者世代に投資し、互いの結びつきをしっかり確かめていかなければ、その関係の深さ、幅広さを維持することはできません。ですから、私たちは、このイニシアチブを非常に、非常に大切だと考えています。私たちのさまざまなプログラムはすでに東北地方だけでなく、多くの若者たちに希望を与えていますが、さきほども申しましたように、私たちはさらにそれを日本中に広げているのです。
−−大使は、人と人とのつながり、技術革新、起業家精神、そして教育交流などを含む協力分野において、特に力を入れてこられました。お話しいただけますか。