着物姿で撮影、高齢女性笑顔 京丹波のサロンで好評
高齢女性に着物を着てもらって、写真を撮影する取り組みが、京都府京丹波町本庄の高齢者サロン「ゆうゆうの家」で好評を得ている。ボランティアやスタッフが化粧から着付けまでを担い、「おしゃれの感覚を再認識し、心のケアや介護予防につながれば」と期待する。
ゆうゆうの家は、高齢者の生活支援を行うNPO法人「まごころサービスあい愛」(同町)が2009年5月から運営している。花見会やマッサージ、アート教室などを開き、高齢者の生きがいサービスを提供する。
着物姿での写真撮影は「華やぐひとときの集い」と題し、南丹市日吉町で着物を楽しむ会などを行う原口啓子さん(63)と水口千歌子さん(67)の協力で、昨年12月から準備してきた。今月4日~13日に計5回実施し、80代~90代を中心に女性50人が参加する。
女性たちは要介護の状態ではないが、身体機能の低下を理由に、おしゃれをあきらめていた人がほとんどだ。しかし、化粧と着付けを終えて、スタジオの写真撮影に臨むと、笑顔になった。「ほんま若返ったわ」「久しぶりにおしゃれを楽しんだ」「お上品な奥さまみたい」などの明るい声が次々と出た。
原口さんと水口さんは「着物を苦痛に思われるかと心配しましたが、美しい笑顔を見せていただき、印象的でした。希望があれば、続けたい」と語る。
【 2013年02月09日 10時51分 】