阪神のマートンが改心し、13年のシーズンに臨む。今季で日本球界4年目。昨年は打率2割6分、5本塁打、38打点という不振のみならず「ノウミサンガキライ−」など、問題発言や問題行動を起こしチームの悩みの種となってしまったマートン。和田監督も「1年目のような姿を見せてほしい」と願っているが、今キャンプでは、まさに初心に戻ったような態度を示している。
昨年は遅れたキャンプ合流も、初日から参加。10日には練習試合ながら、今年初めての試合となる名護での日本ハム戦にも出場する。先発かどうかを問われると「そうだね。2打席立つよ」と意欲的だ。
9日は新外国人のコンラッドとともにランチ特打を行い、77スイングで22本の柵越えを放った。68スイングで12本の柵越えだったコンラッドを圧倒したが、マートン自身は「練習だけね。楽に楽に右へのイメージで打っているよ。ホームランは福留さんに任せて自分はたくさんヒットを打つよ」と、再び安打製造機に戻る姿勢を口にした。実際、昨年は長打を求め、左足を高く上げていたステップを修正。ほぼすり足で打っていた。
昨年は言葉の行き違いで問題を引き起こした反省からか、日本語も格段にうまくなった。この日も通訳なしで、記者の質問を完全に理解。ほぼ日本語で答えた。いまだジョージア工科大に籍を置く秀才は、頭も体もクリアにしてきた。 (中山隆志)
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