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遠隔操作事件 都内の30歳男を逮捕
2月10日 10時0分

遠隔操作事件 都内の30歳男を逮捕
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遠隔操作ウイルスに感染したパソコンから犯行予告が書き込まれた事件で、警視庁などの合同捜査本部は、都内に住む30歳の男が漫画のイベントでの殺人予告をインターネットの掲示板に書き込んだ疑いが強まったとして、威力業務妨害の疑いで逮捕しました。
警視庁などは4人の男性が誤認逮捕された一連の事件に男が関わったとみて、詳しい経緯や動機などの解明を進めることにしています。

逮捕されたのは、東京・江東区に住む片山祐輔容疑者(30歳)です。
ウイルスに感染したパソコンなどが遠隔操作されて無差別殺人などの犯行予告が書き込まれた一連の事件では、合わせて4人の男性が誤認逮捕されました。
その後、真犯人とみられる人物から報道機関などに犯行声明のメールが送りつけられ、先月5日には神奈川県・江の島の猫の首輪から遠隔操作ウイルスのプログラムなどが入った記憶媒体のマイクロSDカードが見つかりました。
警視庁などが、猫がいた場所の近くにある防犯カメラの映像を調べたところ、猫に近づく不審な男の姿がとらえられていて、周辺のカメラに映っていたバイクなどの映像などから片山容疑者とみられることが分かったということです。
さらに、その後の捜査で、インターネットの接続記録などから、片山容疑者が去年8月、名古屋市にある会社の社員のパソコンを遠隔操作して、インターネットの掲示板に都内で開かれる漫画のイベントでの殺人予告を書き込んだ疑いが強まったとして、10日朝、自宅にいた片山容疑者を威力業務妨害の疑いで逮捕しました。
片山容疑者を乗せた車は午前9時前に捜査本部が置かれている東京・千代田区の麹町警察署に入り、片山容疑者は頭から上着のフードをかぶってうつむいていました。警視庁などによりますと片山容疑者は以前、インターネットを使った脅迫事件などで逮捕され、実刑判決を受けています。
江の島で見つかったマイクロSDカードのファイルには、「以前、事件に巻き込まれたせいで、無実にも関わらず人生の大幅な軌道修正をさせられた」と警察や検察への恨みととれる内容が書き込まれていました。
警視庁などは片山容疑者が一連の事件に関わったとみて、詳しい経緯や動機などの解明を進めることにしています。

男は関わった疑いがもたれているのは、名古屋市の自動車部品製造会社の社員のパソコンが遠隔操作され犯行予告が書き込まれた事件です。
インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に去年8月、東京・江東区の東京ビッグサイトで開催された漫画の大規模なイベントで、「大量殺人する」という犯行予告が書き込まれました。
イベントは開催されましたが、警備員の数を増やすなど業務に支障が出たということで主催者側から連絡を受けた警視庁が、威力業務妨害の疑いで捜査していました。
警視庁は、書き込みが名古屋市にある会社の社員のパソコンから発信されたことを突き止め捜査を進めたところ遠隔操作ウイルスに感染していることが分かったということです。
去年10月に送られた犯行声明のメールの中では、この社員のパソコンを遠隔操作して犯行予告の書き込みをしたことも明らかにしていました。
またこの社員のパソコンをのぞき見て社内のものとみられる多数の文書のタイトルを閲覧できるようにしていました。

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解説・なぜ容疑者を特定できたのか (2月10日 9時28分)

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